子育てに励む親にとって、「我が子にどのような教育を受けさせるか」は大きな関心事の一つ。多くの保護者が公立小、中学校に子どもを通わせている中、公立にはない独自の教育環境で学力や才能を伸ばしたいと、私立学校への入学を希望する親も後を絶たない。近年の藤沢市内の私学への進学者数や、子どもの受験について調べた。
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文部科学省が実施している学校基本調査によると、2016年度、藤沢市内の私立中学への入学者数は、市外からの進学者を含め875人。これは市内の中学に進学した全生徒数の19・4%に上り、ほぼ5人に1人にあたる。全国での私立中への進学率は8・2%、神奈川県内では11%にとどまっており、藤沢では比較的多くの生徒が私立に入学していることが分かった。
また同年度、市内での小学校入学生のうち、市外からの児童を含め、私学には275人が進学。市全体の6・6%にあたり、全国(1・8%)や県内(2・6%)での値をこちらも上回っていた。
受験の専門家は
藤沢市の私学への進学者数は、なぜ多いのか。市内で15年以上にわたり私立小学校受験指導にあたり、辻堂の幼児教室「OCEAN ROOM」で教室長を務める小室優子さんによると、多くの私学が市内に存在していることが挙げられる。中学校6校、小学校3校が私立である上に、「豊かな自然環境に惹かれて移住した富裕層も少なくないので、私学に子どもを通わせられる層が多い」という。
「湘南地区は文化レベルが高く、今も昔も受験が盛ん」と話すのは、受験アドバイザーとして多数の著書を上梓する鳥居りんこさん。「県内には藤嶺、逗子開成など100年以上の歴史を持つ学校がいくつもあることも、進学者が多い要因」という。「『家族を代々同じ私学に通わせたい』という家庭が多いのではないか。藤沢を含め、神奈川県には『私学文化』が根付いていると思う」と語った。
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