湘南学園中学校の将棋部が団体戦県代表として、7月24日に都内で行われる東日本大会に臨む。個人では矢野葵さん(3年)が8月に山形県で開催される全国大会に出場する。同部のメンバーは「力を出し切り、できる限り勝ち上がりたい」と意気込む。
粘り強く攻め、団体戦制す
同校将棋部は、6月25日に横浜市で開催された「文部科学大臣杯 小・中学校将棋団体戦神奈川県予選大会」の中学校の部で優勝。8年ぶり、2度目の東日本大会への切符をつかんだ。3人1組のチームで繰り広げられた熱戦の末、出場106チームのうち、計5チームが県代表の座を勝ち取った。
同部は近年、予選会で競り負ける年が続き、涙を呑んできた。今年は長嶋涼太さん(3年)、土本貴弘さん(3年)、矢野温人さん(1年)で参戦。3年の2人は生徒会総務や運動部での活動を兼ねる中で練習に励み、棋力を伸ばしてきた。
3人は全5回戦のうち、初戦をストレート勝ちで突破。勢いに乗り、3回戦まで全員全勝の活躍を見せた。準決勝では強豪の浅野中(横浜)と対戦した。終盤で予期せぬ意外な一手「妙手」を仕掛けられ、追い込まれた長嶋さん。「勝ちたい」との一心で粘り強く攻め続けた結果、接戦を制し、決勝進出に貢献した。
決勝では高津中(川崎)と対局。防戦一方だったという矢野温人さんは「相手のわずかなミスを見逃さず、反撃に転じることができた。ギリギリの所で勝てたので嬉しい」と振り返る。チームは1敗を喫するも2対1で競り勝ち、参戦したブロックの頂点に立った。
個人戦で念願の全国へ
6月3日開催の「全国中学生選抜選手権将棋大会神奈川県予選」女子の部に挑んだ矢野葵さんは、矢野温人さんの2つ上の姉で、今回姉弟で大舞台に立つ。同部での週3日の練習のほか、日曜には都内の将棋会館で腕を磨いている。毎年同大会に出場するも敗北を喫し、今年は「中学最後の年なので、何としても優勝したい」と本番に臨んだ。
当日は2本先取した棋士が勝利を収める3番勝負で対戦した。「対局は、その時々のひらめきが大切」と語る矢野葵さんは、対戦者の攻め方を冷静に観察し、臨機応変に戦法を組み変えながら対局。自分のペースをつかみ初戦に勝利した。続く2戦目は「自分から攻めよう」という姿勢を崩さず連勝し、優勝を手にした。
弟・温人さんが幼稚園児のころ、祖父に将棋を教わっていたのを見て興味を惹かれ、小2で将棋を始めたという矢野葵さん。「初めて出場する全国大会なので、行ける所まで行きたい」と意欲を示した。
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