認知症問題を地域で考える会「おれんじリング湘南」の代表に就任した 林 美佐さん 辻堂新町在住 48歳
「地域に役立ちたい」
○…認知症の人や介護中の家族、地域住民、誰もが集える会を開くボランティア団体「おれんじリング湘南」の代表に今月就任した。社会問題化している認知症。「自分に何かできることはないか」と、昨年4月に仲間と団体を設立。10月からは、藤沢市が地域住民の居場所づくりに向け進めている地域の縁側事業の運営団体に選出され、月に一度明治市民の家で認知症について情報交換や相談、交流など、安心できる場を提供している。
○…設立のきっかけは病院の介護講座で知り合った仲間と「地域における認知症対策が必要」と意見が一致したこと。認知症サポーターの印である「オレンジリング」を団体名にネーミングした。活動をスタートさせてから約1年、例会では認知症だけでなく、高齢者が抱えている、消費生活のトラブルや成年後見人制度など、身近な問題も取り上げている。「認知症に限らず福祉の問題は、地域の力が必要だと感じている。仲間を増やし知識を増やし、少しでも力になれれば嬉しい」
○…東京で生まれ、3歳から平塚で育った。湘南高校から、東京大学法学部、今は法務省で活躍する才女。公務の傍ら、何か地域の役に立ちたいと3年前にボランティアを始めた。向上心が高く勉強家で、学生時代から1カ月に人文、社会、自然科学の書物を3冊ずつ読むことが習慣という。地域では防犯・防災などの理事役員を務め、市民後見人の養成講座にも通った。「自分を高め、地域に還元していきたい」と話す。
○…歴史が好きで趣味は史跡めぐり。座右の銘は「些事徹底」。好きな作家は、小林秀雄、夏目漱石、森鴎外。仕事にボランティアに趣味に時間確保に悩むほどだとか。超高齢社会を迎え「認知症にかかっても安心安全に暮らすことのできる地域づくり」をモットーとする団体には、周囲の期待も大きい。これからの舵取りが腕の見せ所だ。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|