文化庁の文化審議会は11月17日、鵠沼松が岡1丁目の「尾日向家住宅 洋館・和館」と、大鋸2丁目の「旧鈴木薬店 店舗兼主屋」の2件を国の有形文化財(建造物)に登録するよう文部科学大臣に答申した。市郷土歴史課によると、半年後をめどに登録される見通しで、市内での登録数は14カ所、31件になる。
下藤ヶ谷公園のほど近くにある尾日向家住宅は、1928年ごろ建築された木造2階建て。複数の所有者を経て、48年に実業家の故尾日向竹重氏が住み始めた。同課によると、鵠沼は明治時代以降、別荘地として開発され、同住宅は最初期から所在。洋館と和館が連続した一体構成となっており、保存状態が良く、鵠沼の別荘地としての景観を現在に極めてよく伝えているという。
また、船玉神社近くにある旧鈴木薬店 店舗兼主屋は、木造2階建てで35年に上棟された。近世に遊行寺坂沿いで旅籠を営んでいた鈴木家が廃業後、現在地に移転して鈴木薬店として開業。89年まで営業を続けていた。同課によると、当時としては非常に質の良い建築材が使用されているほか、建築に携わった大工は、かつて遊行寺の本堂の建造も担当しており、遊行寺を取り巻く地域の歴史などをよく表しているという。
2件はいずれも屋内の見学は不可。市は「登録を機にそれぞれの価値の高さを知ってほしい」としている。
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