神奈川県全域・東京多摩地域の地域情報紙

  • search
  • LINE
  • MailBan
  • X
  • Facebook
  • RSS
鎌倉版 公開:2011年7月29日 エリアトップへ

7月1日によこはま動物園ズーラシアの園長に就任した 村田 浩一さん 今泉台在住 59歳

公開:2011年7月29日

  • X
  • LINE
  • hatena

動物を愛し、動物から学ぶ

 ○…「動物園は学問の場」。上野動物園の設立に尽力した学者・田中芳男が描いた動物園は、青少年育成の場だった。新園長の考える理念はまさに彼と同じ。今やレジャー施設と化する動物園だが、本来は学びの場。しかし、それだと難しくて誰も来てくれない。「じゃあ、それをわかりやすく伝えよう」。これが今後のビジョンだ。「楽しみながら、遊びながら。知らないうちに知識が身に付く場所にしたい」と抱負を掲げる。

 ○…日本大学生物資源科学部(藤沢市)の教授でもあり、園長は非常勤として務める。日本野生動物医学会会長や国際自然保護連合専門家グループ東アジア地区委員長なども兼任する動物のエキスパートだ。ズーラシアは生命の共生をテーマとした動物園。野生を重視する動物園だからこそ引き受けた。「彼らの生活に土足で入り込んじゃいけない。動物対動物として、対等に付き合わないと」。動物たちへの愛情がにじみ出る。

 ○…神戸出身。幼いころから動物は身近な存在だった。大学では獣医学科に進み、1977年に神戸市立王子動物園に飼育係兼獣医として勤務した。現在、大学で教えている野生動物学も、当時の経験が土台になっている。かわいい動物も野生の本能が現れれば、人を襲う。動物にケガを負わされたこともあったが、それはすべて「野生に踏み込んだ自分のせい」。動物の生態や命の大切さを間近で学んだ、内容の濃い充実した24年間だった。

 ○…仕事柄、常に頭の中では動物のことを考えてしまう。スーパーに行けば、食材が動物の餌に見えるし、ハンカチやネクタイは動物の柄。趣味の山歩きも結局は生物調査になることも。「動物は生きていく上で、欠かせないパートナー。もし動物がいなかったら絶対に生きていけないよ。そやろ?」動物への思いが、表情や言葉の一つ一つから伝わってくる。動物を愛し、研究するのは、ただ単に「動物が好き」。それだけだ。
 

鎌倉版の人物風土記最新6

尾林 功二さん

鎌倉市バスケットボール協会の会長に就任した

尾林 功二さん

山崎在住 53歳

4月12日

森 文男さん

鎌倉警察署長に就任した

森 文男さん

市内在住 59歳

4月5日

佐々木 卓栄さん

大船警察署長に就任した

佐々木 卓栄さん

市内在住 55歳

3月29日

伊藤 大晴さん

今季から鎌倉インテルの主将を務める

伊藤 大晴さん

横浜市在住 23歳

3月22日

田原 充さん

「鎌倉市障害者二千人雇用センター」のセンター長を務める

田原 充さん

腰越在住 50歳

3月15日

小畑 洲士さん

中高生探究コンテスト2024で最優秀賞を獲得した

小畑 洲士さん

御成町在住 17歳

3月8日

あっとほーむデスク

  • 4月22日0:00更新

  • 8月20日0:00更新

  • 7月16日0:00更新

鎌倉版のあっとほーむデスク一覧へ

コラム一覧へ

鎌倉版のコラム一覧へ

バックナンバー最新号:2024年4月18日号

もっと見る

閉じる

お問い合わせ

外部リンク

Twitter

Facebook