鶴岡八幡宮の馬場で例大祭最終日の今月16日、800年の伝統を受け継ぐ「流鏑馬神事」が執り行われた。
鎌倉時代の狩装束を身にまとった射手3人をはじめ江戸時代の軽装束を着用した計15人が、240mにおよぶ馬場に設置された3つの的に馬上から矢を放った。的を射抜く姿は、鎌倉武士の名誉を賭けた神事にふさわしく勇壮そのもの。的に用いられたスギの板は、的中とともに、高い音を立てて割れた。
馬場の左右には参拝者をはじめ多数の観覧者がつめかけ、射手を写真におさめようとカメラを手に夢中になる姿が見られた。また、海外からの観光客らも多く、伝統の神事に興奮した様子だった。
この流鏑馬神事は、文治三(1187)年に源頼朝公臨席のもと行われたといわれており、鎌倉武士が武芸を競ったという。現在は、小笠原流一門がになう。
同宮の一年間で最大の祭事である例大祭は、鎌倉幕府の歴史書「吾妻鏡」によれば、文治3年8月15日に行われた「放生会(ほうじょうえ)」と「流鏑馬」が始まりといわれており、現在まで受け継がれている。
例大祭は、今月14日から3日間の日程で、由比ガ浜海岸における「浜降式」、本殿での「宵宮祭」および氏子崇敬者が参列する「例大祭」、神輿が若宮大路を練り歩く「神幸祭」、最終日には「流鏑馬神事」と、夕方には境内の柳原神池で鈴虫を放つ「放生祭」が行われた。この鈴虫は、8月のぼんぼり祭期間中に神前に供えられたもの。
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