鎌倉市は来年4月、知的障害、自閉症・情緒障害の児童を対象とした「特別支援学級」を大船小学校に開設する。同学級開設は、市立小学校で8校目。市は、2015年までに市立小・中学校あわせてさらに8校で同学級開設を目指している。
障害を持つ子どもを対象とした「特別支援学級」は今年5月1日現在、市立小学校全16校の内7校に、また市立中学校では全9校中5校に開設されている。
大船小での開設は、市の前期実施計画に盛り込まれていた。今後、市教育指導課では2015年までの行政計画を定める後期実施計画に、より一層の特別支援学級充実化を盛り込む方針。同課では「いずれ全市立校に設置したい」と話している。
生徒8人に対して教諭1人体制となっており、担当教諭が不足している。そのため、同学級開設校の約7割で市職員がサポートしているのが現状だ。
同学級をめぐって市はこれまで、同様の障害を持つ子ども同士のグループワークが大切として、5人から8人が一緒に学ぶことができる環境を整備するため2、3校ごとに一つ開設する方針をとってきた。
しかし近年、1学校区で生徒数が10人を超す学級も出るなど応募が増加。その現状から市は、開設場所・財政・ニーズを考りょして、全校設置の方針に変更したという。
特別支援学級
保護者が最終判断学校、市教委、臨床心理と相談
鎌倉市は、障害を持つ生徒を対象とした「特別支援学級」を小中学校すべての市立校に設置する方針を掲げている。その背景には、同学級への応募増加がある。
考えられる理由は2つ。障害を持った子どもの増加と、障害者に対する社会的な認知度の高まりだ。実際、教育指導課によれば、同学級への就学前相談件数は近年増加しているという。
市内には、県立鎌倉養護学校があるが、同校は肢体障害者が中心。そのため市では、知的や自閉症・情緒障害の子どもを支援するため、各市立校で対応しているのが現状となっている。
同学級に入るには、学校と市教委、臨床心理士とともに相談する。最終判断は、保護者が行う。
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