4月24日(火)の鎌倉芸術館「春のかまくらランチタイム・コンサート」に出演する 大隅 智佳子さん 鎌倉市出身 32歳
地元でオペラの魅力発信
○…初めて鎌倉芸術館の舞台に立つ。「歌ってみたい場所でした」と笑顔で語る。鎌倉にゆかりのある実力派奏者をゲストに開催する「春のかまくらランチタイム・コンサートSeasonII」(同芸術館主催)、その第1回に出演する。今回は、事前のリクエストをもとにプログラムを決めるこれまでにない試み。披露するオペラ作品は、プッチーニの「トスカ」や「蝶々夫人」などをはじめ7、8作品を予定する。
○…「小さい頃から歌うのが好きだった」。清泉女学院中高等部では音楽部に所属、自身も声楽家である堀部隆二顧問(当時)の熱心な指導もあり、メキメキと実力を伸ばしていった。「中学高校では、音楽が教育の中にしっかり入っていた。感情を豊かにする教育はとてもよかった」と振り返る。音楽一家の出身ではなく、将来は「歴史の勉強がしたかった」と苦笑いするも、その才能と実力が認められ東京藝術大学声楽科に進学、同科を主席で卒業する。そして、狭き門である同大学院で学んだ。大学院1年でオペラデビュー、「お客様の温かさが好き」と、数多くの舞台を踏み、たくさんの経験をして実力に磨きをかける「職人タイプ」と自評する。
○…今年は9本のオペラ舞台が決まっている。東京藝大出身者からなる「二期会」を通しての出演から、直接オファーのものまで様々だという。活動の中心が都内や横浜のため、現在は東京で生活するものの、慣れ親しんだ地元には気分転換に訪れる。「特に北鎌倉周辺は好きですね」。また、寺社などをはじめ、パワースポット巡りも欠かさない。「お伊勢参りは毎年恒例です」と話した。
○…「オペラは舞台芸術を楽しむもの。ゆったりとした気持ちで観てもらいたい」。今公演を前に「オペラ作品に興味を持つきっかけになれば。また声量の大きさなど、身体を楽器としているオペラの魅力を体感してもらえたら」と語る。