湘南地区整備連絡協議会は6月10日、鎌倉市深沢地区と藤沢市村岡地区で行った「地区全体整備構想」の調査結果を発表した。JR東海道線藤沢駅と大船駅間に「村岡・深沢新駅」が設置された場合、将来的には1日あたり約6万5800人の乗降客が見込まれるという。
「2012年度村岡・深沢地区拠点づくり検討調査」を実施した同連絡協議会は、鎌倉市・藤沢市・神奈川県で構成される。調査対象はJR東海道線の村岡地区と深沢地区のほぼ中間の一帯。整備構想では、同地点に東海道線の新駅を設置し、合わせて周辺地域の再開発が行われるという。
新駅の設置により、周辺の自動車交通量は駅完成時点で約10%減、将来的に道路交通網の整備が進めば最大で約13%減少する見込み。またJR藤沢駅と大船駅の利用者のうち、約7%が新駅を利用すると見られ、駅ホームや周辺道路、駐輪場などの混雑の緩和が期待されている。
年間波及効果は44億円と試算
また県内全域での、年間の経済波及効果の試算では、消費効果が約44億円、操業効果が約1805億円と見込まれる。推定税収増加額は消費・操業効果の合計で年間約30・5億円。
同協議会は14年度の都市計画決定と15年度の事業認可を目指すが、現時点では具体的な整備工事などの予定は決まっていない。
一方で、両地区以外のJR利用者からは、「新駅設置のために、大船と藤沢間の所要時間が延びるのでは」との懸念が上がっている。同協議会を構成している、藤沢市都市整備課は「所要時間の問題は、新駅設置に対して最も多く寄せられる意見。可能な限り影響が少なくなるよう、JRにも働きかけていく」と語った。
新駅や駅前広場などの設置が予定されているのは、村岡東二丁目交差点の付近と、線路を挟んだ南側のエリア。現在は、藤沢市土地開発公社の管理する資材置き場などになっている。
鎌倉版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
鎌倉山かるた会 大会で躍進中4月19日 |