家庭系ごみの戸別収集・有料化や、海水浴場の健全化について、多くの市民の関心が集まった2014年の鎌倉市。様々な団体が区切りを迎えた年にもなった。台風18号の被害で改めて防災への意識が高まったほか、玉縄中学校出身の宗佑磨君がプロ野球ドラフト指名を受けるなど、若者が羽ばたいた1年を振り返る。
【1月】
市は鎌倉高校前の風景をモチーフにした原動機付自転車の「ご当地ナンバープレート」の交付を開始。徹夜組も現れ、初日だけで257枚を発行した。
【2月】
市が「かまくら防災読本」を作成。減災目指し、全世帯に配布。
【3月】
由比ガ浜4丁目で進む大型商業施設の建設計画に対し、市議会が交通渋滞の解消や防災救急体制についての懸念が払拭されない限り、計画を認可しないよう求める決議を可決。
「大船立体」が暫定開通。小袋谷跨線橋は80年以上の歴史に幕を下ろす。全面完成は2016年を予定。
【4月】
鎌倉同人会が創立100周年事業の一環で由比ガ浜に石碑を設置。近代鎌倉の発展の礎となった同会とゆかりのある「鎌倉海濱院」とその後建設された「鎌倉海濱ホテル」を記念。
【5月】
腰越地区に広がる広町緑地都市林公園の指定管理者を目指してNPO法人鎌倉広町の森市民の会が発足。
【6月】
鎌倉高校バトミントン部が県大会女子団体で5位となり、21年ぶりに関東大会への出場を決める。
【7月】
湘南モノレールが乗客総数4億人を突破し記念式典。1970年の開業以来44年目。「これからも地域に密着、貢献していきたい」と田中孝治社長。
【8月】
市が2年ぶりに普通交付税不交付団体に。昨年同制度が開始されてから初めて交付団体となっていた。
市立稲瀬川保育園と材木座保育園が津波対策で移転・統合へ。初の保護者説明会を開催した。由比ガ浜の旧鈴木邸に新たな公立保育園を建設予定。
【9月】
腰越漁港の改修工事が竣工。市民が利用できる展望スペースも整備された。
【10月】
全国で猛威を振るった台風18号で市内でも大規模な道路冠水やがけ崩れ、倒木など被害が発生。
大船駅西口近く、岡本2丁目のマンション計画跡地について、市は所有者から寄付を受けたと発表。跡地に複合施設建設へ。
玉縄中学校出身で横浜隼人高校3年の宗佑磨君が、プロ野球ドラフト会議でオリックスバッファローズから2位指名を受ける。母校を訪問し「中学時代にチームワークの大切さ学んだ」とプロでの活躍を誓った。
【11月】
若宮大路の中央部に位置する「段葛」の改修工事が始まる。2016年3月まで通行止め。
鎌倉市老人クラブ連合会(みらいふる鎌倉)が設立50周年。記念大会に500人が参加。
【12月】
鎌倉風致保存会が創立50周年。「御谷騒動」きっかけに緑地保全活動開始。「鎌倉らしい街づくりにこれからも貢献していきたい」
解散に伴う衆議院総選挙で神奈川4区は前職2人と新人2人による争いに。みんなの党を解党し無所属で臨んだ浅尾慶一郎氏が当選。自民党・山本朋広氏は比例復活。
ごみ処理問題
2月、松尾市長は家庭系ごみの戸別収集・有料化について戸別収集を先送りし、有料化のみを10月から導入する考えを表明。2月定例会に提出した条例改正案に具体的品目の指定がないなど不備を指摘され取り下げ。10月の実施困難に。
来年1月を実施時期とする条例改正案が6月定例会に再提出され可決された。しかし関連する補正予算が付託された総務常任委員会で継続審査となり、1月実施は困難に。
また新焼却施設の候補地が、野村総合研究所跡地、深沢地域国鉄跡地周辺総合整備事業区域内市有地、山崎下水道終末処理場内、深沢クリーンセンターの4カ所となったことが明らかになった。
9月、議会で改正案可決。家庭系ごみ有料化来年4月から実施へ。
海水浴場健全化
市は2月、海水浴場の健全化に関する方針を発表。マナーアップ条例を6月議会に提出し、可決された。
5月、「鳩サブレー」で知られる(株)豊島屋が昨年、命名権を取得した市内3海水浴場の愛称を従来通りにすることに。ロゴデザインも発表される。
7月1日から8月31日までの開設期間中、条例に基づいた改善指導は約6200件、刺青の露出と喫煙が約85%を占めた。市への苦情は昨年の31件から60件に、犯罪発生件数も昨年の15件から30件に増加。「大幅な風紀の改善はなかった、来年は飲酒や音楽の規制が論点になる」と市長。
10月、「鎌倉市海水浴場健全化検討部会」の第1回会議が開催される。体感治安の悪化を示すデータが提出され、飲酒規制なども視野に入れた条例改正を検討するとした。
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