大船警察署(綿引緑署長)は4月9日、振り込め詐欺被害を未然に防止したとして、日本郵便株式会社大船ルミネウィング内郵便局と横浜銀行大船支店の窓口担当・原田千秋さんに感謝状を贈呈した。
大船ルミネウィング内郵便局は3月12日、300万円を引き出したいと窓口を訪ねた70代の女性の様子に落ち着きのなさを感じ、状況の聞き取りを実施。「息子からかかってきた」という携帯番号を控えており、すぐに大船署に通報、被害を防いだ。
横浜銀行の原田さんは3月19日、窓口で200万円を下ろそうとした70代の夫婦に使い道を尋ねると、「お墓を買う」と答えたという。「購入は振込ではダメなのか」など質問を重ねると曖昧に言葉を濁したため、警察に連絡。詐欺であることが明らかになった。
大船ルミネウィング内郵便局の八馬重之局長は「年に数回のペースで被害を防いでいるが、こういう案件が続くのは忸怩たる思い」と話し、原田さんは「お客様に怒られることも多いけれど、被害に遭わずに済んでほっとした顔を見るのがうれしい」と語った。
被害ゼロ継続中
今年に入ってから同署管内では、振り込め詐欺の被害ゼロが続いている。同署では詐欺被害を抑止するため、金融機関へのチェックシート配布や、警察官が騙されている高齢者を演じる実地訓練などを行っている。こうした協力体制の成果から、昨年は39件約1億1千万円の被害を抑止。今年に入ってからは、3件約1100万円を防いでいるという。
綿引署長は「ここまで被害ゼロで来られたのは、金融機関の方たちの協力があってこそ。今後も金融機関や学生ボランティアの方たちとの連携を深めて、振り込め詐欺被害抑止に努めていきたい」と話した。
鎌倉版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|