鎌倉市が新しいごみ焼却施設の建設候補地を、山崎浄化センター内の未活用地にすると発表して約1カ月。近隣自治会・町内会長らによる初の会合が5月17日、同センター会議室で開催された。住民からは、迷惑施設が集中することへの反発や、市の選定理由に対する疑問、搬入車両の増加による交通事情の悪化などへの懸念から、建設に反対する意見が相次いだ。
この日の会合には、センター周辺の山崎、台、岡本、玉縄地区などの自治会・町内会の代表ら26人が出席。世話人代表の山崎西町内会の檜山宏会長が、候補地発表までの経過を説明した後、意見交換が行われた。
近隣住民からは「20年以上、汚水処理場の臭いや振動、騒音に悩まされ続けてきた。これ以上の負担を受け入れることは到底納得できない」として、迷惑施設が山崎に集中することに反発する意見が出された。また市が「下水処理場と連携させることでごみ焼却施設から発生するエネルギーの活用が図れる」ことを選定の主な理由としたことから「事実上、候補地は山崎しかなかったことになる」として、決定までの議論に対する疑問の声もあがった。
加えて多くのごみの収集運搬車が通行することによる渋滞の悪化、周辺の幼稚園や小学校などに通う子どもたちの事故への懸念から、建設反対を訴える声も相次いだ。
一方で比較的若い住民が多いマンションの自治会員が「こういう問題があること自体を知らなかった」と話すなど、地域内でも意識に差があることが明らかになった。そのため「まずは問題点を整理し、今後について住民同士で話し合うべき」「専門家にも加わってもらい、組織的に行動した方がいいのでは」といった意見も出された。
市が住民向け説明会
鎌倉市は5月23日(土)、山崎浄化センター周辺の17自治会・町内会の住民を対象とした「候補地選定結果説明会」を、鎌倉武道館第一会議室で開催する。
午前10時からが富士見町内会、鎌倉ロジュマン自治会、岡本住宅町内会、四季の杜自治会、ラシェール鎌倉岡本ハイランズ自治会、レックスガーデン鎌倉自治会、岡本町内会、鎌倉グランマークス自治会、台新町自治会、新富町町内会、戸部本町町内会、山王町内会、玉川町町内会、DIKマンション自治会、午後2時からが山崎町内会、山崎西町内会、サウスアリーナ鎌倉大船自治会の住民が対象。山崎西町内会の檜山会長は「市の説明を聞いた上で、地域の意見を集約していきたい」と話した。
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