住民の約45%を65歳以上の人が占めるなど、高齢化が進む市内今泉台で、地域の活性化を目指すNPO法人がこのほど発足した。今後は空き家・空き地を管理してサロンや市民菜園、朝市などを運営するほか、家事の代行、ITを活用した生活情報の発信などを行っていく考え。関係者は「高齢化が進むほかの地域の参考になる事例を作りたい」と意気込む。
NPO法人「タウンサポート鎌倉今泉台」(丸尾恒雄理事長=人物風土記で紹介)は7月21日、法人登記を済ませ、正式に発足した。
昭和40年代からの宅地開発により人口が急増した今泉台では現在、2322世帯5139人のうち、65歳以上の高齢者が2326人(45・3%)を占めるなど、急速な高齢化が進んでいる(6月30日時点)。
それに伴い独居世帯や空き家・空き地が増加。6月に町内会が実施した調査では、一人暮らしの高齢者が350世帯に上り、空き家は85戸、空き地は60区画を確認したという。
鎌倉市は同地域をモデル地区に選定し、2012年度以降、町内会、大学、建材メーカーと連携し、まちづくりを進めている。NPO法人立ち上げの中心になったのは、こうした活動に参加してきた町内会役員や地域住民ら。丸尾理事長は「資金や会員を自ら確保し、長期的な視野で活動するために、法人格を持つ団体が必要と考えた」と話す。
同法人では今後、空き家・空き地の管理を代行する「空き家バンク」を設立し、サロンや市民菜園、朝市などの運営を目指すほか、買い物や鉢植えの水遣り、ペットの餌やりといった家事の代行、ホームページなどを活用した生活情報の発信などにも取り組む考え。地域活性化に特化したNPOは市内初という。
丸尾理事長は「全ての世代が活気にあふれ、いつまでも住み続けたいと思えるまちづくりを目指したい。我々の成功例や失敗の体験を、高齢化が進む他の地域でも役立てられたら」と話している。問い合わせは丸尾理事長【携帯電話】080・5388・2709、【メール】tm2709@kamakuranet.ne.jpへ。
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