「もしかしたら昔からのファンが放送を聞いたら怒るかも。でも次の世代にカントリーを継承するためには、彼女のような人が必要だと考え出演をお願いしました」。こう語るのは鎌倉エフエム(82・8MHZ)の人気番組『親父のカントリー』のDJを務める大塚哲夫さんだ。
カントリー音楽を専門に扱い、放送開始から11年目を迎えた同番組。9月2日(水)の放送では、ゲストに京都在住のシンガー永冨真梨さんを迎える。
永冨さんは、長く日本のカントリー界をリードし「カントリードリーム」「京都オープリー」などの仕掛け人としても知られる永冨研二さんを父に持つ。永冨さん自身も18歳の時に聞いたジニー・シーリーの歌声に衝撃を受けてシンガーを志し、CDデビューも果たした。
しかし20代で渡った米・ナッシュビルでは大きな壁にぶつかったという。「もっと日本人らしい表現をしたら、と言われることが多かったのですが、それが本当に自分に根差したものなのか、そもそも自分らしさとはなにか迷ってしまった」と振り返る。
新たな表現を模索するなか、出会ったのがロックなど幅広い音楽をベースにした潮流の一つである「アメリカーナ」。帰国後は音楽活動の傍ら、同志社大学大学院で日本におけるカントリー音楽の歴史を研究するなど、アカデミックなアプローチも進めている。
今回の放送では、アメリカーナのほか、日本人シンガー片山誠史さんの楽曲など新旧の音楽に触れてきた永冨さんならではの選曲で送る。「この時代だからこそ生まれる音楽がある。ジャンルにとらわれず、良いものは良いと多くの人に聞いてもらえたら」と永冨さん。大塚さんは「淀んだ水はやがて腐ってしまう。新しい感性で音楽を生み出してほしい」と期待を寄せている。放送は9月2日午後8時から9時(再放送6日(日)午前11時から12時)。
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