左の写真を見てほしい。洗練されたキューブ型のデザイン、一見すると現代アートの作品にも見えるが、実は「お墓」なのだ。
これは墓石の販売や加工を手がける(株)石長(本社鎌倉市小町、杉山洋一代表取締役)が昨年発表したデザイン墓石「水庭」。
中央部中段に設けられた「水石」には水を張ることができ、そこを中心に9つの正方形で構成される。墓石としては珍しいデザインは、建長寺や円覚寺など市内の古刹で見られるお墓からヒントを得て、考案されたという。
海外工場での生産体制構築などで価格を抑えたほか、デザインをシンプルにすることで宗旨・宗派に関係なく採用しやすいのも特徴。またシンプルゆえに比較的移転が容易で、核家族化や過疎化に伴って増えている「お墓の引っ越し」にも配慮している。こうした点が評価され、2015年度のグッドデザイン賞を受賞。このほど新色も登場するなど、注目を集めている。
創業400年を超え、鎌倉を代表する老舗として知られる同社だが「お墓や墓石への意識やニーズはますます多様化している」と危機感は強い。そのため今後も現代のニーズに合わせた商品を投入し、将来的には海外市場への進出も視野に入れる。同社企画部の野口太郎さんは「世界にも発信できる商品を開発していきたい」と話している。
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