鎌倉市老人クラブ連合会大船第二地区「友愛チーム」代表を務める 坂場 英雄さん 台在住 81歳
地域の居場所作り続けたい
○…小袋谷、台地域を拠点とする6つの老人クラブのメンバー12人で構成される「大船第二地区友愛チーム」の代表を務める。同団体は11月18日、「神奈川県高齢者福祉関係功労者等知事表彰」を受賞した。評価されたのは独自に行っている高齢者の見守り活動。「今年は活動が始まってちょうど10年。もっと頑張れという意味だと受け取って、より活動を充実させていきたい」と笑顔を見せる。
○…北海道に生まれ、父の仕事の関係で幼い頃は愛知や岐阜、静岡、東京などを転々とした。結婚を機に妻の実家のある鎌倉へ。現役時代は運輸省(現在の国土交通省)で公害問題や運送事業者の事故防止などに取り組み、重大事故が起こればいち早く現場に駆けつけた。旧知の町内会長から民生委員に推されたのは60歳を迎えた頃。「最初は迷いましたが、引き受ける以上は中途半端にやりたくなかった」と振り返る。以来、地域に密着した福祉活動を続け「喜んでもらえることも多く、張り合いがありますね」と声を弾ませる。
○…地域の老人クラブ「戸ケ崎第二白寿会」に入会したのは2001年。地域で孤立しがちな高齢者を高齢者自身が支える仕組みとして「友愛チーム」が発足した当初から活動に参加する。現在は独居の高齢者ら42人を月2回ずつ訪問。「顔なじみの人には、ファクスのインクを変えてほしいと頼まれたり。便利屋さんのようなこともやっていますよ。もともとつながりが強い地域だからこそ、これまで活動が続いてきたと思う」としみじみ語る。
○…クラブの仲間たちとは週3回のグラウンドゴルフを楽しむほか、バス旅行やカラオケ大会に参加するなど充実した日々を送っている。「信頼できる仲間がいて、必要とされる場所があることの大切さを感じている。これからも様々な団体と連携しながら、地域の居場所づくりを進めていきたい」。その活躍に、ますます期待が集まっている。