鎌倉版 掲載号:2017年7月14日号
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地元住民、再考求め署名活動由比ガ浜商業施設・マンション計画

社会

署名を呼び掛ける産形さん(右)と兵藤さん、建設予定地(右上)
署名を呼び掛ける産形さん(右)と兵藤さん、建設予定地(右上)
 由比ガ浜4丁目のテニスクラブ跡地で進む商業施設とマンションの建設計画に対し、地元住民らが再考を求める署名活動を開始した。7月末まで実施し、市長と市議会議長へ提出することを目指している。

海浜ホテル跡地

 計画が進むのは、由比ガ浜の海を眼前にした約1万7000平方メートルの土地。この場所には1887(明治20)年、日本初の結核診療所「鎌倉海浜院」が開院した。

 持ち主の変更や建物の改修を経て1916年に「鎌倉海浜ホテル」がオープン。政財界の重鎮や文化人らが宿泊し、夏目漱石の『こころ』にも同ホテルをモデルにしたホテルが登場する。

 しかし45年、GHQによって接収されると、翌年1月に発生した火災で従業員宿舎数棟を残して焼失。ホテルは再建されず、77年に鎌倉シーサイドテニスクラブが開設され、2010年6月末までテニスコートとして使われていた。

計画一旦は白紙に

 この場所に商業施設の建設計画が持ち上がったのは、14年2月。事業者が市に提出した届出書によれば、建物は地上2階建て延べ面積約1万平方メートルで、地上と屋上部分に320台分の駐車場を設置するというものだった。

 しかし計画が明らかになると、渋滞や住環境悪化の懸念から周辺住民を中心に、見直しを求める声が上がるように。同年3月には市議会が渋滞や防災、救急対策が十分取られない限り、計画を認可しないよう求める決議を全会一致で可決。事業者は15年1月に「事業廃止届出書」を市に提出し、計画は白紙となった。

 しかし15年11月、商業施設を当初の半分程度の規模として駐車スペースも137台分に縮小、残りの区画に87戸のマンションを建設する新たな計画が市に提出された。

 すでにまちづくり条例に基づく手続きは終了し、事業者と市との「各課協議」が進む。事業者は、規模の縮小により渋滞などの問題は解消できるとしており、「9月に本申請を行い、同月末には開発許可が下りる見込み」とする。

「議論深めたい」

 こうした現状に、「渋滞などの問題に対し十分な対策がとられていない」として、由比ヶ浜西自治会の有志ら20人が「古都鎌倉を守るTHINK YUIGAHAMAの会」を結成した。

 同会では6月26日から署名活動を開始。7月末まで実施し、市長と市議会議長に提出する予定という。

 また「旧鎌倉地域に残る最後の広大な土地が、本当にショッピングモールとマンションになっていいのか。土地の持つ歴史や価値を生かすべき」として「黒松の森の復活と追憶の海浜ホテルの復刻」というテーマの代替案を作成。現在ホームページで公開している。

 同会の共同代表を務める産形靖彦さんは「反対ありきではなく、後世の鎌倉のためになるような施設になることを願っている。計画の内容をより多くの人に知ってもらい、全市的な議論になれば」と話している。

 現在、事務局の鈴木屋酒店(由比ガ浜3の6の19)のほか、市内80店舗以上の飲食店や商店などで署名用紙を配布している。

 詳細は同会HP【URL】http://think-yuigahama.azurewebsites.netまたは【メール】thinkyuigahama@gmail.comへ。

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