「鎌倉は行きたくても行けない街」―。そんな車いすユーザーたちの声を受けて、市内を拠点に活動するNPO法人が車いすでも行きやすい飲食店や名所の現地調査を進めている。ゆくゆくは「ルートマップ」の作成も視野に入れており、関係者は「誰もが楽しく観光できる街になれば」と意気込んでいる。
情報が不足
調査を行っているのはNPO法人湘南バリアフリーツアーセンター(榊原正博理事長=人物風土記で紹介)。同団体は福祉機器の製造・販売に携わる榊原さんが昨年2月に設立した。これまで車いすユーザー向けに、着物を着て市内を散策するイベントを開催したり、江ノ電沿線のバリアフリー調査、バス会社に向けた講習会などを行ってきた。
しかし、健常者向けの観光情報は溢れていても車いすユーザー向けの情報は少なく、「鎌倉は車いすで行きづらいところというイメージが根強くあることを痛感した」と榊原さん。「リアルな情報を収集し、発信したい」と今年の4月から月2回のペースで調査を実施。6月26日には、6回目となる調査を行った。
当日は同団体メンバーで車いすユーザーの宍戸かつ子さんら4人が参加。あらかじめ許可を得た飲食店で座席や通路、トイレの寸法を測ったり、スタッフの対応を確認するなどした。
宍戸さんは「段差があっても手助けする人がいればバリアではなくなる。うちはここまでならできますよ、という情報がなにより参考になる」と語り、榊原さんは「将来的にはルートマップを作り、障害があるなしに関わらず楽しく観光できるお手伝いができれば」と話していた。
同団体は、調査に協力してくれる店舗や施設を募集している。問い合わせは事務局【電話】0467・67・5372または【メール】sakakibara@bf-shonan.jpへ。
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