鎌倉交響楽団(山本賢二団長)が10月7日(土)、鎌倉芸術館大ホールで第110回定期演奏会を開催する。同楽団は6月に打楽器一式などを載せていたワゴン車が盗難に遭い、現在も見つかっていない。団員たちは「大変な分、演奏できる喜びを噛みしめて舞台に立ちたい」と話している。
鎌倉交響楽団は1963年に発足。現在は10代から70代まで120人を超える団員が所属しており、春と秋に定期演奏会を開催しているほか、市内のイベントで演奏を披露している。
そんな楽団を揺るがす事件が発生したのは6月。楽器の運搬だけでなく、保管場所としても使っていたワゴン車がJR大船駅近くの駐車場から盗まれていることが判明した。
積まれていたのはティンパニーやドラムセット、木琴など打楽器一式や譜面台などで、車は現在も見つかっていない。
打楽器担当でマネージャーも務める今城信彦さんは「30年かけて集めてきた楽器。それぞれに思い出が詰まっていた」と悔しさをにじませる。
その後、報道を見た市民からドラムセットを譲り受けたり、予備のティンパニーを使うなどしているが、全ての楽器が揃う見込みは立っておらず、今回の定演は市内の中学校や横浜市の楽団から借りて実施する。団員たちは「たくさんの方から励ましの声やサポートを頂いた。当日の演奏で恩返しできれば」と話している。
定期演奏会は10月7日(土)、鎌倉芸術館大ホールで開催される。午後1時開場、2時開演。入場料1千円で全席自由、当日券有り。曲目「交響曲第2番」(ベートーヴェン)、幻想序曲「ロミオとジュリエット」(チャイコフスキー)ほか。
また楽器を新調するには300万円以上がかかる見込みで、同楽団は購入資金に充てる寄付を募っている。問い合わせは【電話】0467・25・3512田中さんへ。
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