2月11日、12日(土日)に行われる「Jazz in 鎌倉」に特別ゲストとして出演する 阿川 泰子さん 扇ガ谷在住
すべての縁をプラスに
○…アマチュアジャズグループが一堂に会し、生のジャズの楽しさを多くの人と共有する市民の祭典「Jazz in 鎌倉」。2月12日(日)に、節目となる15回目の特別ゲストとして出演する。「自分の仕事で市民とふれあえる唯一のつどい」と思いを語った。
○…同イベントには第10回以来2度目の出演。地場のイベントの利を、「仕事が夜の人や、持ち場を離れられない人も、地元の市民まつりならすぐに参加できる」と話す。前回はジャズの巨匠デューク・エリントンのナンバーで観客を魅了したが、今回は映画やディズニーの曲など幅広く披露する予定だ。
○…出演を打診した人との出会いは、都内にいた頃。知人のパーティーがきっかけだった。当時は、それが自分を故郷に呼び戻すことになるとは思ってもみなかった。今こうして鎌倉に住み、縁あって地元のイベントに参加することを思うと天命を感じるという。
○…由比ガ浜に育った。周囲にモダンな人が多く、たくさんの海外のジャズLPに囲まれていた。幼少のころは体が弱く、学校も休みがちで、「外に出て遊びたい、元気になったらいろいろやってみたい」と空想と好奇心は膨らむばかり。転校が続いた時期、「元来、人好きだった」少女は、壇上での自己紹介が楽しくなった。そして鬱憤を晴らすかのように、やりたかったことに何でも挑戦した。「人間はマイナスがプラスになる。家に閉じこもって聴いていたジャズやFEN(在日米軍向けのラジオ放送)だって、今の仕事の糧になっている」と振り返る。
○…料理も好きで、特に煮込みが得意。前回イベントの打ち上げでは出演者に自分の料理を振る舞ったほど。文学座演劇研究所出身で女優の顔も持つ。今後やりたいことについては「いっぱいある。朗読や芝居もやりたい」と目を輝かせた。「映画と音楽は結婚してるから。どちらに転んでも幸せだったな」と微笑んだ。