最新号:2012年2月 3日号
2010年2月 5日号
B級グルメブームの中、餃子の町で知られる浜松を訪ねた。餃子といえば宇都宮も有名だが、実は浜松も古くから餃子文化が根強く生きている町なのだ。
浜松独自のスタイルは、まず茹でたモヤシが添えてあること。これは焼き餃子で脂っぽくなった口の中をリセットするのにも効果的。浜松において餃子とモヤシは、ご飯と味噌汁のように密接な関係にある。添えていないと「あれ〜モヤシは?」という指摘が飛んでくるほどだという。
市内で人気の餃子専門店「石松」を訪ねた。戦後直後に浜松駅前で創業。行列が絶えない人気店だ。キャベツ7:豚肉3で作るあっさり重視の具は創業以来変わらない。細かく刻んだ野菜からあふれる甘みと肉の脂がとけあうジューシーな具を、薄めの皮がやさしく包む。これをフライパンでカリッと丸〜く焼き上げるのも浜松流。鉄板で焼こうものなら苦情が出る。
パリッと焼きあがった餃子の真ん中にはドーン!とモヤシ。これを生醤油でなく、酢や砂糖などを加えて作った秘伝の酢醤油で食べる。これも浜松流だ。ただしタレと餃子は相性もある。「当店の酢醤油は、他店の餃子だと何故かあわないんです」と語る店主は、厨房で毎日六千個以上の餃子を焼きあげる。
同席した人の感想は様々だった。「野菜たっぷりだし、皮も薄くて食べやすい」という人もいれば「辛い生醤油で食べる方が旨いよ」「ニラを入れずして餃子とはいえんだろう」など十人十色。そうした好みの違いは地域性に因る部分もあるようで、関西や九州など西の人の方が、甘系のタレに寛容、皮薄のパリッと系を好む傾向があるようだ。
餃子は馴染みがある分、違いがわかりやすい。今後は具やタレ、形などに地域性を持たせたご当地発の餃子が競い合っても面白いかもしれない。ちなみに“湘南流餃子”を形にするとしたら…どんなスタイルになるだろう?
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