神奈川県看護賞を受賞した 志賀 愛子さん 寒川町在住 59歳
健康守る「調整役」
○…「色々なことをさせて頂き、刺激を受けながら仕事を続けることが出来ました」。保健師として今年で38年目を迎え、今は茅ヶ崎保健福祉事務所の保健福祉部長を務める。看護賞は長年の功績が評価され、県内の保健師や助産師、看護師の中から選ばれた。2007年に起こった新潟県中越沖地震の経験に基づき、「神奈川県災害時保健師派遣マニュアル」の作成業務にも携わった。これが昨年の東日本大震災の時にも迅速な対応に役立ったという。
○…1975年に神奈川県に入庁し、小田原保健所に配属。家庭を訪問し、障害児などの保健指導に追われていた。「指導というよりも話を聞き、不安や悩みを共有することが大事」。障害がある子どもを持つ母親は自責の念に駆られている場合もある。難しい問題に直面した時は時間をかけて対話を繰り返した。「現状を受け止め母親が前向きになる姿を見ると自分も成長できた」と振り返る。その後も訪問看護ステーションの指定や保健師の人材育成などの分野で活躍した。「与えられた仕事はとにかくやってみる」がポリシー。新しい仕事に関わるたびに自然と身に付けていった。
○…「自立のために手に職を」と保健師を目指すきっかけとなったのは高校生の時。保健師と接する機会があり、漠然と憧れていった。趣味はテニスやスキー、ゴルフなどスポーツ全般。また、音楽グループ「オフコース」のファンであり、観劇なども好む。
○…地域の人々の健康を守るために、保健師は「調整役」としての役割が大きいという。「仕事は地味ですが、看護師やヘルパーなど色々な職種の方といかにうまく連携できるかが重要なんです」。各分野のエキスパートの知恵を効果的に集結させるために、日々奔走してきた。「県民の方にとって有意義になることが使命。これからも保健・医療・福祉の分野から地域を再生していきたい」と物腰の柔らかい口調で話していた。
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