今秋に取り壊しが決定している旧浜見平保育園の園庭にある大木「マテバシイ」を保存しようと、市民有志が「(仮称)マテバシイを守り育てる会」を立ち上げた。まずは木の移植に必要な費用50万円のために募金活動を始める。
マテバシイはブナ科の常緑樹。夏から秋にかけて実る果実はアクの少ないドングリで、古代人が食用にしていたという。同園の木は、樹齢約40年と言われる大木。現在では7mまで成長し脇芽も育ち始め、保育園の関係者以外にも多くの人に慈しまれている。
この木を守ろうと、同園の最後の卒園児の保護者である青木まめさんが発起人となった。青木さんは湘南地区まちぢから協議会の会長を務める後藤金蔵さんに相談。後藤さんも「あの木は地域のシンボルなので、新旧の浜見平地域の融合の象徴として、移植し守り続けることが必要」と賛同し、地域交流の機会を提供しているNPO法人「まちづくりスポット茅ヶ崎」の協力を取り付け、青木さんと後藤さんが共同代表となり会を立ち上げた。同会では、移植に留まらず、地域のシンボルツリーとしてこのマテバシイを永続的に守り育てる活動を行うという。
夏前にしろやま公園へ
同会は同園の土地を所有する都市再生機構(UR)や茅ヶ崎市と協議した結果、移植先として再編計画中の浜見平団地内に位置する「しろやま公園」内で了承を得た。しかし移植や保存・維持に係る費用などは自ら賄わなければならない。そのため、まずは移植費50万円を目指して募金をつのることを決定した。
同会では、夏前に移植を実現させるため、募金は6月末までの期間限定で行う。募金額を一口500円という誰でも協力しやすい金額に設定し、まずはハマミーナ隣の「まちづくりスポット茅ヶ崎」(茅ヶ崎市浜見平11の1BRANCH茅ヶ崎2階)で受け付けを始めた。今後、募金窓口の増加も検討しているという。
移植後は催しも
資金が集まり、無事移植が現実となった後は、マテバシイを維持・管理するための活動に切り替え、チャリティグッズなどの売上金で守り育てていくことが検討されている。さらに例年並みの果実を収穫できたら「どんぐりクッキー作り」など、多くの人々が参加できるイベントの開催も構想している。同会の青木さんと後藤さんは「新しいまちとなる浜見平に、昔からの大木も仲間入りさせたい。ご協力をお願いします」と話している。
問い合わせは、まちづくりスポット茅ヶ崎【電話】0467・89・2501へ。
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