茅ヶ崎市緑が浜出身・在住のプロキックボクサー 伊澤波人選手(24)=人物風土記で紹介=が、10月2日に中国甘粛省で開催された大会「2016英雄伝説」で57kg以下級世界王者のジュアン・シューソン選手とのタイトルマッチに勝利し、2年ぶりに世界王者へ返り咲いた。
「英雄伝説」は2006年から始まった中国でも屈指の人気を誇るキックボクシング大会。伊澤選手は2014年に初開催された57kg以下級王座決定戦トーナメントに出場し初代王者の座を獲得したが、翌年の防衛戦でシューソン選手に判定で敗れた。今回はベルト奪還の思いを胸に、臨んだ試合だった。
王座奪還を誓い
昨年の防衛戦に敗れてすぐに伊澤選手は動き出した。1日の練習量を増やし、シューソン選手を想定したサウスポー対策を徹底的に特訓。一方で体調の保持にも気を払い、試合日にコンディションを最高潮に持ってこられるように調整した。満を持して迎えた試合当日「たくさんの人たちに支えられてここに立っている。絶対に日本にベルトを持って帰る」と心に誓った。
試合は序盤に集中的にローを狙い、相手の意識が下に向いたところでハイに切り替えるなど終始、優勢に進めた。「テンションは高く、頭は冷静に」を意識しながら得意の踵下段蹴りなど空手の技を駆使してダウンを奪い、判定で勝利を収めた。
勝利が決まった瞬間は派手に声を上げることなく、空手家らしく、全身の力を抜いてゆっくりと息を吐いた。「応援してくれたすべての人たちのおかげで王座を奪還できた。もっと上を目指して頑張っていくので、これからも応援してもらえたらうれしいです」と控えめな笑顔で語る。
伊澤選手は幼稚園から空手を始め、高校からキックボクシングに挑戦。高2でプロデビューを果たした。現在はKRESTに所属し、KrushやK―1などの格闘技イベントで戦う傍ら、空手道場で指導も行っている。「日本国内でもベルトをとり、K―1のチャンピオンも目指します」と力強く次の目標を語った。
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