岩手県のイオンモール盛岡で7月15日に開催された「岩手ぅんめぇ〜もんグランプリ2017」で、茅ヶ崎市緑が浜の加工食品製造販売業「茶碗とお椀」(磯部俊行代表)が盛岡アビリティーセンターと共同出品した「わかめソルト」で最優秀賞に選ばれた。
同グランプリは、岩手県の農林水産物を使った加工食品を審査・表彰することで6次産業化推進や県産農林水産物の需要拡大を図ろうと岩手県などが主催。今回は17事業者から32点の加工食品が出品され、審査員による審査と来場者500人による投票が行われた。
「わかめソルト」は岩手県宮古市田老の特産「真崎わかめ」の塩蔵を粉末にしたもの。商品の独創性や様々な料理に使える多様性、パッケージデザインが評価され、最優秀賞と共に来場者から最も多くの投票を得た特別賞にも選ばれた。今後はいわて公式食のポータルサイトで紹介され、岩手県主催のイベントや県産品販売店などで展示販売される。磯部代表は「唯一の県外参加者だったので選ばれて驚いた。多くの人の協力があってこその結果。岩手の名産品として全国に広めていきたい」と喜びと共に今後の目標を語った。
音楽がつないだ縁
磯部代表は山口県出身。バンド「サスライメイカー」のボーカルとしてCDデビューし、東京に拠点を移して音楽活動を行った。田老には2010年に田舎を舞台にした映画の音楽を担当した際に初めて訪れ、人や土地の雰囲気に惚れ込みたびたび訪れるようになった。翌年に東日本大震災が発生すると「何かできるはず」と支援物資と義援金を抱えて被災地へ向かう夜行バスに飛び乗り、その後も被災地での慰問ライブや全国ライブで託された義援金、物資を届けるなど支援活動を続けてきた。さらなる支援の一環として思いついたのが「わかめソルト」だった。
「わかめソルト」は加工時に出てくる規格外部分を活用。舌触りや味わいにこだわり、加工を依頼していた盛岡の法人にたびたび足を運ぶなど2年をかけて開発した。「喉の病気で音楽活動を休止した時期で、岩手の産品を全国に発信していくための拠点を探していた。サザンを生んだ音楽の街、宮古に似た雰囲気をもつ茅ヶ崎を自然と選んだ」と起業の理由を明かす。現在はりんごやゴボウなど岩手県の名産品を使った「まんまシリーズ」を商品化しており「茅ヶ崎パウダーも作りたい」と意欲をみせる。
「大きな目標は田老で食と音楽のフェスを開くこと。そのために頑張っていきたい」と思いを語った。
茅ヶ崎版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>