茅ヶ崎市私立幼稚園協会の会長を務める 橘 明子さん 幸町在住 59歳
「つながり」で守り育てる
○…11月16日は日本で最初の国立幼稚園が設置された「幼稚園の日」。「子ども社会の安定には大人社会のつながりが大切」と改めて所信を語る。2016年に協会長に就任して以来、歴代会長らの思いを受け継ぎ、参加する市内16園のみならず、保育園や小学校、保護者など地域のつながりを強めてきた。これも一重に子どもたちのより良い教育環境を願ってのこと。教育に対する思いは熱く、子どもたちに注ぐ目はいつも温かい。
○…茅ヶ崎市南湖出身。「こう見えておてんばだったのよ」。勉強よりも体を動かすのが好きで、男の子たちに混ざって塀の上から飛んで遊ぶ活発な少女だった。「教育者を志したのは障害のある姉と育った影響が大きい」と語る。当時の日本女子体育短期大学保育科での実習先、平和学園幼稚園の「隣人を愛し、真の平和をつくる人を世に送り出す」という建学精神に心打たれて教育の道へ進む思いをさらに固めた。大学卒業後は市内の保育園を経て、平和学園幼稚園へ。現在は同学園の園長と小学校校長を兼任する。
○…夫と息子と娘の4人家族。それぞれ休みが合う機会は少ないが、夫とのドライブや舞台音響の仕事に就く娘の作品を鑑賞するなど家族のつながりの時間を大切にしている。「舞台はあまり詳しくないけど、子どもの成長を実感できてうれしい」と顔を綻ばせる。
○…園児と接する時の信条は「子どもと同じ年齢になる」。「子どもたちが、”園長先生”じゃなくて”めがねさん”や”おにぎりさん”なんてあだ名で呼ぶのよ」とにっこり。同じ目線になると気付かされることも多い。泣いている年下の子に「大丈夫?泣かないで」と自主的に声をかけ手を差し伸べている子どもの姿に「つながり」の大切さを改めて実感したことも。「これからもみんなが手を取り合って生きていく力を幼児教育という場で育てたい」と目を細めて微笑んだ。
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