創立70周年を迎えた軟式野球チーム「茅ヶ崎ピースクラブ」の代表を務める 秋葉 洋さん 香川在住 84歳
野球でつなぐ人の輪
○…市制と同じく、今年創立70周年を迎えた「茅ヶ崎ピースクラブ」。戦後の東海岸で少年野球チームとして結成し、時を経て茅ヶ崎の壮年野球チームに変化して活動する現在まで、長きにわたりチームを見守り続けてきた。
○…東京都港区出身。母親の療養のため、5歳で茅ヶ崎市東海岸に移り住んだ。「ガキ大将だったんだ」といたずらな笑みを浮かべる。近所の子どもたちを引き連れ、釣りや虫取りに市内を駆け回った。熱中した野球は、日本郵船の船乗りとして国外を飛び回る父との貴重な交流の機会。その魅力を仲間と共有しようと、13歳でクラブを結成しキャプテンを務めた。「悪ガキがあり余る力を発散して、熱くなれる場所を作りたかった」と目尻にしわを寄せる。18歳で少年野球を卒業してからは監督としてチームを指導した。さらに大学卒業後に就職した建築会社でも野球チームを結成。バイタリティは野球のみにとどまらず、50歳で独立し建築会社「株式会社クオリテー」を立ち上げた。今では後進に席を譲り、相談役として会社を支える。
○…頼れるリーダーも、家では「近くに住む娘や孫と会うのが楽しみ」と微笑む好々爺。孫娘の夫もピースクラブに入り「9人男の子がいたら野球チームを組んだんだけどねえ」と野球熱は冷めやらない。最近は体を動かす機会が少なくなったが、今でもチームの試合に顔を出して後輩たちへエールを送る。
○…戦後の地元の強豪社会人チームに憧れて作ったピースクラブ。今では伝統あるチームに育ち、知人に「実は自分も憧れていたんだよ」と声をかけられる立場になった。当時の写真を眺めながら、70年続くチームで自分が大切にしてきた「人と人とのつながり」を噛みしめる。「一人ひとりの”自分のチーム”を育てていこうという気持ちが今につながっている。100年続くチームになってくれれば」と目を細めた。
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