浜降祭が近付くと、昂揚感を高める名物ポスターがJR茅ケ崎駅周辺に張り出される。朱と墨の二色で描かれた、独特のタッチの手作りポスターを約30年にわたり、1人で描き続けてきたのが、北口エメロード通りにある「水澤酒店」(新栄町5の4)の店主、水澤洋一さん(68)だ。
「最初は反骨精神。せっかくいい祭りがあるのに、昔は市も全然PRしてなくてさ。痺れを切らして自分で描くことにしたんだよ」と振り返る。若い頃には広告関連の仕事に携わったことがあるものの、絵や書はほぼ独学だという。営業時間を終えてからが作業時間。「浜降祭ならではの勢い」を筆に乗せ、和紙に下書きなしで描き上げる。
北口の銀行前に貼り出される大作は特に評判で、SNSに投稿する人も少なくないという。また、風情のある店舗の外観を生かし、前面のガラス戸に過去のポスターなどを貼り、夜に後ろからライトアップする仕掛けも。「通行人が立ち止まって笑顔になってくれると嬉しい。終電くらいまで光らせてるんだ。疲れて帰ってきた人も”祭りまで頑張ろう”ってなってくれたらいいなって」と笑う。
「本当は歳だしもう辞めたいと思ってるんだけどね」と苦笑しつつも「来年はもっといいのが描けるといいね」と笑顔で話した。
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