関東大震災と寒川 元助役宅から貴重な資料 文書館の企画展で公開中
9月1日から寒川文書館(総合図書館4階)で始まった企画展「関東大震災と寒川」で、当時の佐藤峯太郎助役が記したとみられる貴重な資料が公開されている。文書からは復興の様子がうかがい知れる。
大正10年9月に助役に就任した佐藤氏は昭和4年9月まで務め、震災復興の中心的な役割を果たしたという。今回の企画展では関東大震災の復興に向けた期間の文書をパネル化して展示している。展示されているのはろうそくの配給願い、製薬会社からの支援物資、アメリカからの見舞金、皇室からの書、恩賜金に関するメモなど。メモには「5924円」「死亡者十六円」「負傷者四円」などと記されており、詳細は不明だが、当時の恩賜金の基準を照らし合わせると、寒川に支給された額とほぼ一致するという。展示点数は少ないが、当時を知る上で貴重な資料といえそうだ。
展示は全体で200点ほどのパネルで構成。震災前史の紹介や現在の寒川町の防災対策のコーナーも。寒川神社の被災状況もまとめられ、震災後の祭りの延期や、翌夏の浜降祭の開催有無などに関する文書も公開されている。写真は一之宮の住宅全壊など数点。
関東大震災については、東日本大震災直後にミニ展示の形で実施したが、佐藤氏の資料初公開も含めて企画展としては初めての開催となった。当時の寒川村はほとんどの家屋が全半壊したものの、火災の被害は少なかったという。その理由は、農家が多く、昼食を早めにとる習慣があったからではといわれている。
9月7日(土)、14日(土)、午後2時から展示説明会が開催される。希望者は直接会場へ。展示は平成26年2月28日(金)まで。年末年始と祝日を除く月曜日は休館。問合せは【電話】0467・75・3691。
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