雪害の危機乗り越えた 常盤園芸の野菜苗出荷へ
寒川町宮山の常盤園芸が野菜苗の出荷作業に追われている。50年以上毎年野菜苗作りに励んできた同園だが、今年は大雪の影響で初めて出荷を断念する事態に追い込まれるところだったという。
同園の常盤賢国さんの耳にショッキングなニュースが届いたのは、湿った重い雪が全国に被害をもたらした2月14日のことだった。「八王子の取引先から土が来ないことがわかりました。急きょ栃木から取り寄せましたが、トラック10台分必要な土が1台分しか集まらず…」。さらに、ハウスの雪を溶かす重油代が度重なる雪害で膨れ上がり、増税によるポッドなど資材の調達なども影響し、二重三重の苦しみとなった。
この時点で栽培断念の危機に見舞われたが、八王子復旧の第一報が届くとともに、例年より一週間遅れで作業をスタート。常盤さん一家を中心に抜群のチームワークで後れを取り戻し、4月も二週目を迎える頃になると、遅れていた作業工程も例年通りとなり、苗の育成状態も良好となった。「かなりの見切り発車でしたが、なんとか間に合った。ここまで来れば万全の体制で新緑の季節を迎えることができます」と満足そうな表情をみせた。
同園では、ビニールハウスを新設してから、引き続きナスやトマトなど約60種類の野菜苗や接木苗を栽培している。市場への卸しの他、ハウスで直接野菜苗を売る。直売は4月18日(金)から5月中旬まで行われる。
|
|
|
|
|
|
<PR>