「南風型」貫き10周年 市民オンブズマン情報誌
さむかわ市民オンブズマン「ささえあいの会」情報誌『ささえあい』が発刊から10年となり、2月15日に発行した通算119号が10周年記念号となった。同誌の大きな特徴は、行政や議会を「けなす」北風型ではなく、町全体を励ます「南風型」だということ。発行責任者で代表の山蔦(やまつた)紀一さんは、誌面上でこれまでのオンブズマン活動を振り返り、いつものように「南風型」誌面を展開した。
行政けなす「北風」封印
市民オンブズマンとは、市民の目によって行政を監視するボランティア団体のこと。近年はオンブズマンの活動内容も様変わりしてきたが、かつては過激すぎて、行政はもちろん一般市民からも距離を置くような団体も多かった。
山蔦さんが発行する寒川の『ささえあい』は、オンブズマンの会報誌である他、山蔦さんの人脈の豊富さから一般の町民読者が多いのも特徴の一つ。「けなし」ばかりの誌面では長続きせず、「励まし」の誌面路線に共感する読者が多いことが長年発行を続けられる秘訣のようだ。
『ささえあえ』の由来は、住民の「支え合い」が町行政の基本だと考えたこと。不偏不党。手が届き、解決できそうな、身近なテーマを取り上げること。不法・不正・無駄使いを許さない、などの路線を崩すことなく、2005年2月から毎月欠かさず発行している。
10周年記念号では、「寒川町に市民オンブズマンは必要か」と題し、山蔦さん自身の「検証」を掲載。町長、議長、読者からの声も寄せられ、これら励ましを受けている側からの感謝の気持ちも表れている。3月7日に開かれた10周年記念座談会では、木村俊雄町長も冒頭であいさつした。
『ささえあい』に関する問合せは山蔦さん【電話】0467・75・6998へ。
【メール】yamatsuta@pep.ne.jp
南風型「メモ」
以下は、10周年記念号に掲載された山蔦さんの取材メモを抜粋したもの。
「どうも、寒川には、会議が行き詰まると『何をやったら良いか見つけるために』と言ってアンケートを取り始める『クセ』があるようです。社会教育委員会議でも同じことがありました」「目的のはっきりしないアンケートを何回とっても、町の政策に生かすことはできません。アンケートは重要ですが、社会調査のプロが設問を作り定期的に行っても、その結果を政策に結び付けるのは難しい、と言われています」「また、『社協などとの連携を強める』と言えば言うほど、この計画の『遂行責任者』が誰なのか分からなくなります。『計画を作っておいてよかった』と住民が感ずることができる『地域福祉計画』を作って欲しいと思います」
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