ケイリン女子 孤軍奮闘 一之宮の野島理紗子さん
一之宮在住の野島理紗子さん(横浜創学館高2年)が自転車競技で孤軍奮闘中だ。というのも、学校の自転車競技部では唯一の女子部員、実は神奈川県内でも高校女子の登録選手は野島さんだけ。それでも、夏の全国大会ではスプリント部門で日本一に輝くなど、その才能を徐々に開花させ始めている。
二人の兄が自転車競技の選手という野島さん。持ち前の運動神経を活かしてバスケ、陸上などで活躍していたが、中3のときに自転車競技を始めることを決断。しかし、女子の競技人口は少ない。神奈川県内で5校が自転車競技部を持つが、そのうち3校は男子校。それでも「真剣に自転車に打ち込むことを決めた」と男子部員だけの同校に進学した。
最初は兄まかせだった自転車のメンテナンスも、いまではすべて自分でこなし、片道33キロの通学も可能な限り自転車で行き来する。そんな過酷なトレーニングを積みながら、今年夏に行われたJOCジュニアオリンピックカップ自転車競技大会の女子ジュニアスプリント部門で見事に優勝。日本一の称号を手に入れた。「目標は世界で戦える選手。活躍して、応援してくれる家族に恩返ししたい」と意気揚々と本紙の横浜金沢区版の取材に応えていた野島さんだったが、3ヵ月後のいま、実はスランプに陥っているという。「夏にピークを持って行った。今は『底』なんです。春の選抜に向けて上げていきます」と話すが、唯一の女子選手として活動することのハードルは決して低くない。それでも「兄の応援に行くことが家族旅行だった」と笑顔で思い出話を披露するなど、愛する自転車に懸ける思いを語り続けた。
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