4月17日(日)に町民センターで上映される映画『降りてゆく生き方』。1人でも多くの寒川町民に見てもらいたいと願う主催の『住みよい町・さむかわにする会』は、どんな思いを込めているのか。鈴木茂代表幹事に聞いた。
寒川にはシニアの力が必要
――毎年この時期に社会問題化していることにスポットを当て、それに相応しい映画と講演会を行っていますね。
「はい。一番の問題は、高度成長期に日本の経済を支えた人々が大量にリタイアすると同時に、先が見えない社会で若者が子どもを産み育てる余裕がなくなっていることです」
――寒川は3人に1人が60歳以上のシニアですね。
「まだまだ世のため人のためにお役にたてる、様々な経験を持っているのがシニア達です。残念ながら、その活かし方が未熟で、いわば『宝の持ち腐れ』なのです」
映画の主演武田鉄矢さんのコメント
「私も金八先生でトップに上がった。でも頂上って行ってみると結構寂しいんですよね。しかし、人生も登山も降りていく時に様々なものが見えてくる。上を目指してがむしゃらにもがいている時には見えない景色が、降りるときに眼前に広がる。競争社会の限界とも言い換えられる。そして、日本を見渡せば、地方では『未来』を感じさせる『降りてゆく生き方』が実践されている」
――武田さんのおっしゃるとおりですね。
「今、少子高齢化というと『地方がダメだ』『田舎は非効率だ』ということになる。でも実はそうじゃなくて、そういう地域が一番人がつながっていて、そこに新しい可能性があるのではないか。日本が今新しい時代のモデルを地方で作ろうとしているような気がします。ウォルマートみたいな世界的な小売店もいいけど、田舎にあるパパママストアってすばらしい。実はこれから高齢者はむやみに動かなくなりますから、その経営として未来的とも言える。世界がこれから少子高齢化していく時、日本の地方が実は最先端になるんじゃないかって…」
――都会に近い寒川にスポットが当たっても不思議ではないですね。
「普段の何気ない温かい会話に、一人ぼっちでないと勇気づけられ、近所力を高めて共に生きて行く絆社会がもうそこまで来ているのですよ」
――特別講演『自然の野菜は腐らない』も行われる。
「実は農業も昔から重労働で儲からないと言われ、段々と農地を放置してきたが、ここに来て本当に身体に良い健康野菜を作るシニアが増えている。そして、このような野菜を買い上げて商売している人も出てきている。大量生産時代の儲けるために作る時代から、少量であっても人のためになる物を生産販売するシステムが動き始めています」
――最後にメッセージを
「今回の映画『降りてゆく生き方』と特別講演は、きっとギアチェンジしていくきっかけ作りになります。多くの方々の参加をお待ちしています」
午前の部では手話も
「生き方」を真正面からテーマとする異色のロングラン映画『降りてゆく生き方』。当日は午前11時30分と午後4時からの2回。午前の部では手話も。上映前に特別講演が行われる。前売り券は好評発売中で、入場料は前売り1500円、当日2000円。小中高生は前売り1000円、当日1500円。未就学児は無料。前売り券は、町内のサン建設、巴屋、F’skitchen、ちづる大楽、INGLESなど12店舗で発売中。問合せは「住みよい町・さむかわにする会」事務局【携帯電話】080・3082・1057杉山さんへ。
同会では当日の町民センターホールを満員にしようと意気込んでおり、チラシ配布などに力を入れていく方針だという。
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