寒川版 掲載号:2016年12月2日号

ケーブル接続技術で「かわさきマイスター」に認定された

宮永 典隆さん

一之宮在住 69歳

海上で世界をつなぐ

 〇…光ファイバ海底ケーブルの接続技術で、川崎市が市内最高峰の匠として贈る称号『かわさきマイスター』に選出された。川崎市の国際ケーブル・シップ(株)に勤務。69歳の今も毎日フルに出勤する。取材したのは表彰式が終わって、受賞の宴席が続く時期だった。「医者からは酒量を少し減らすように言われていますが、毎晩これだけ飲めるということは…」と笑顔で健康体をアピール。会社の祝宴では「社長から体力が続く限りやってくれと言われました。ありがたいことです。長年の努力が実りました」と受賞の喜びを語る。

 ○…今やデジタル化され作業は効率化したものの、仕事を始めた頃はアナログの時代そのもの。まさに「匠」の技術が必要とされる頃だった。当時の海底は同軸ケーブルが主流で、船上で敷設・接続・修復などの工事を行っていた。「そんな時代だからこそ、基礎や応用力がしっかり身についたのだと思います」と当時を振り返る。主に船上で様ざまな現場を経験してきたが、いまでは海底ケーブル接続技術の訓練校で講師を務めるなど、後進の育成指導も大事な役割に。東日本大震災では、太平洋側の光海底ケーブルが多数破損したため、その修復作業にも従事した。

 ○…光ファイバは髪の毛の太さ程度、数ミクロン単位の細かい作業が要求される。かつては顕微鏡を用いて接続作行等を行っていたが、デジタル化が進むとともに、世界統一規格のユニバーサルジョイントが導入され、異国のケーブルでも扱いはラクになったという。「それでも船上での40日間は長い。シケで揺れても作業は中断しません」。国内外を問わず過酷な環境の中で経験を積んできた。

 ○…寒川に住んで約30年。妻の出身地でもある。「昔から手先は器用でした。趣味はプラモデル製作」というが「最終的には孫のおもちゃですけど」と笑う。ビッグスケールのF1カーが見事に仕上げられている。

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