市長選 落合氏 保守系の混戦制す 七夕まつり「前向きに進める」
統一地方選挙の後半戦、平塚市長選挙と市議会議員選挙は24日、投開票が行われた。大蔵市長の引退により新人3氏の争いとなった市長選は、元市議会議員の落合克宏氏(53)が4万6127票を獲得。元代議士秘書の柏木徹氏(48)と会社社長の水嶋一耀氏(67)との選挙戦を制した。
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多くの支持者が開票状況を見守った落合氏の選挙事務所。当確の報で歓声に沸く事務所に迎え入れられた落合氏は、「皆さん、勝ちました」とガッツポーズ。「いいまち、元気なまち、平塚をつくります」と支援者を前に力を込めて語った。
保守系3氏が入り乱れた選挙戦については、「挑戦者のつもりで臨んできた。実務経験者として行政を動かすことができるという評価をいただいたと思う」と語った。市北部の支持基盤や業界団体、組合票などを固めて終始優位に進めていた選挙戦も、終盤には保守系の切り崩しをはかる柏木氏猛追との観測が流れたが、ふたを開ければ1万票以上の差をつけて制した。
当選直後のインタビューでは、「津波ハザードマップもないし、東海道線以南の避難対策も必要。目に見える対策をする」と防災への課題を挙げた。争点のひとつとされた市庁舎建設を含む3大事業は、大蔵市政の道筋を継承。産業活性化には「農・工・商・漁業と、平塚にある良いものをつなげたい。行政と商工会議所の機能を連動し、シンクタンクのようなものを作って仕掛けをする」と語った。七夕まつりについては「前向きに進める」とした。
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24日夜、平塚駅前の柏木徹氏の事務所でも、支援者が開票動向を固唾を飲んで見守った。開票速報のたびに事務所はにわかに沸き立ったが、午後11時過ぎに「落合氏当確」の速報が寄せられると、事務所はため息に包まれた。
支援者の前で挨拶に立った柏木氏は「1年前、たった一人で始めた戦いを最後までやってこられたのも多くの皆さんの支えがあったからこそ。結果を出せず申し訳ありませんでした」と肩を落とした。柏木氏は市役所民営化や税金の無駄遣いの撲滅などを訴えたが、落合氏の強固な支持基盤に水をあけられた。
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一方、出口調査で劣勢が伝えられていた水嶋氏の事務所。朗報を信じて詰め掛けた支援者が開票状況を見守った。午後11時過ぎに落選が確定すると、水嶋氏は一人ひとりの支援者に感謝の言葉を述べながら握手をして回った。
水嶋氏は減税日本の公認を受け、市民税10パーセント減税や新市庁舎建設の凍結など、2人の候補との立場の違いを鮮明に打ち出したが、及ばなかった。
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