タウンレポート 節電の夏 待ったなし
就業時間の見直しポロシャツ勤務も
今夏の電力不足に対応するため、経済産業省は37年ぶりとなる電力使用制限令を1日、発動した。契約電力が500kw以上の大口需要家には、昨年同時期の最大使用電力比15%削減が課されるなど、節電対策が熱を帯びてきた。
日産車体(株)湘南工場は6月30日、日本自動車工業会が申し合わせた土・日曜日操業、木・金曜日休業の勤務体制にシフトした。多くの企業が休みとなる土・日曜日に操業日をずらすことで、電力使用量の平準化を図る。昼間のピーク電力を削減するため、工場の勤務時間も見直した。
また、電力使用量を5分おきに監視できるスマートメーターを導入。電力量の増加時には、デスクワーク業務のOA機器を止めるなどして消費電力削減に努めるという。
横浜ゴム(株)平塚製造所は、9月22日までの休日を土・日曜日から日・月曜日に変更。第一三共プロファーマ(株)平塚工場では、8月12日から28日まで一斉休業する。その他の市内工場でも、部署ごとの輪番操業に切り替えるなど節電に向けた対策を講じている。
各業界の就業日時見直しを受け、神奈川中央交通(株)は7月のバス運行を休日ダイヤから土曜ダイヤに変更し、朝夕の輸送体制を強化する。8月以降の運行ダイヤは、今後の状況を見て決定するとしている。
市庁舎や公共施設でも、電力使用量15%削減を目指して節電対策を進めている。
庁舎内では空調機を輪番運転にし、4時間程度の停止時間を設けるという。午後の業務中は各職場でパソコンの使用を20%程度減らし、職員の服装はノーネクタイに加え、ポロシャツやコットンパンツなどの着用を許可した。ポロシャツを着て業務にあたる職員には「ワイシャツよりも涼しくて快適」と好評だ。
大口需要家にあたる美術館では、夏期開館時間の延長を中止し、総合公園は今月19日から8月31日まで、スポーツサウナと温水プールの利用時間を3時間程度短縮。平塚球場ではナイター利用を制限する。
※・※・※
節電に向けた取り組みは一般家庭にも広がりを見せるが、暑さを我慢して熱中症にかかるケースも懸念されている。
市消防本部によると、今年に入り市内の熱中症患者は9件(7月4日現在)報告された。熱中症は屋内でもかかる恐れがあり、同本部では空調設備の適切な使用やこまめな水分補給、屋内での作業中も休憩をとるなど、基本的な予防策を呼びかけている。
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