市内でスキムボード専門店を営む 稲田 考俊さん 横内在住 38歳
スキムの魅力 平塚から発信
○…カリフォルニア・ニューポートビーチで10月に行われた、スキムボードの国際大会「２０１１バルボアオクトーバーフェスト」のアマチュアクラス28歳以上の部で、強豪をおさえて優勝。「今年の国際大会では３位、２位と順位を上げてきた中での優勝だったので、うれしかったです」。国際試合初制覇ということもあり、喜びもひとしおだ。21歳からスキムボードを始め、4年目にはスポンサーがつくほどまでに。現在は年に６〜７回の大会に出場している。
○…スキムボードは、サーフィンとは異なり、波打ち際で行うマリンスポーツ。木の葉型のボードを持って砂浜を走り、その勢いで海へ落としたボードに飛び乗り、波の上を滑る。「まだまだメジャーではないですが、スキムボード人口は徐々に増えています」と語るが、このスポーツが知られるようになってきた背景には、普及への努力がある。
○…スキムボードを気軽に始められる環境を作ろうと、05年に専門ショップ「スキムワン」を桃浜町にオープンした。「愛好家たちの社交場のようになるときもあります。ここから魅力を発信していけたら」と、ひとなつこい笑顔。「若い人や子どもにも興味を持ってもらいたいんです」。マリンスポーツのシーズンが始まれば、自身のスキルアップだけでなく、小中学生を対象にした無料講習や大会などのイベントに東奔西走の日々だ。スタッフの手作りＤＶＤを各所に１０００枚配布するなど、啓蒙活動にもいそしむ。
○…「平塚の海は地形が適していて、全国的にみてもメッカなんです」と言うように、湘南ひらつかビーチパークでは、国内最高峰の大会も８月に開催されている。「目標は、その大会で優勝することと、スキムボードを広めること」。自らが波に乗る季節が終わっても、ブームを波に乗せるシーズンは続く。
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