県高齢者福祉関係功労者等知事表彰を受賞した「東部松風町たかさご会」会長 笹生 英久さん 松風町在住 78歳
地域高齢者たちのよろず屋
○…週1回のカラオケに囲碁、グランドゴルフと週2回の健康体操、年2回の旅行…。スケジュールはびっしりだ。「でも、皆に無理はさせない。それが継続させる秘訣かな」。老人クラブである東部松風町たかさご会の会長として10年間メンバーをまとめ続け、いまや町内でなくてはならない存在に。すべての行事に顔を出すが、「それぞれに担当部長がいて皆しっかりやってくれるから、苦労など全くないですよ」と笑う。
○…60歳以上の高齢者が集い、親睦交流を図る老人クラブ。たかさご会は、他のクラブの模範となる活動との評価を受け、県知事表彰を受賞した。会員は現在50名で、70歳〜90歳までが所属している。「皆さん、本当によく参加してくれるんです」。町内にある施設にも恵まれたと話すが、その環境を存分に活用しようという働きがあるからこそ、皆の足が自然と向く。会に参加して元気になった、という声を聞けることが、原動力になっている。
○…愛妻が亡くなってからは、一人暮らし。居間に置かれた電話は、同じく一人で暮らす会員の隣宅へすぐ繋がるようになっている。「お互い一人。朝、隣の家の窓が開かなかったら心配になる」。近所には独居の高齢者が多く、近くの家だけでも声を掛けるようにしている。時には、車で病院へ送って行くことも。孤立する高齢者が多い現状を憂いながらも、「1人でも多くの救いになれば」との思いが、日々の行動に表れる。
○…大手電機メーカーの技術畑を歩んできたが、50歳で営業職に。「人とのコミュニケーションをここで学びました」。今にして思えば、このときの経験が、会長として”強引には進めず、皆の意向に沿う”とのモットーへと繋がった。話しながら手にした携帯電話の待ち受け画面には、野球チームのユニフォームを着た中学生の孫が映る。「息子のお嫁さんが、設定してくれてね」。”地域の顔”が、おじいちゃんの顔でほころんだ。
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