平塚市観光協会がこのほど、中学生が絵を描いた大型紙芝居「はまひるがおの咲く浜」を完成させ、22日になでしこ児童クラブと、はなみず学童クラブで上演会を行った。かつて平塚海岸に咲き誇っていた浜昼顔を手作り紙芝居で伝え、その姿を砂浜に取り戻そうという試みだ。
「昔、平塚の海岸にはピンクの絨毯のように一面に浜昼顔が咲いていた」と、市観光協会の福井寛暉さんは話す。その姿をもう一度取り戻そうと、同協会では市民観光サポーターと共に「浜昼顔再生プロジェクト」として、3年前から植栽に力を注いでいる。
今回の紙芝居も、プロジェクトの一環。平塚手づくり紙芝居の会の鈴木恵子さんと話をしていたところ、「それなら紙芝居で広めてみてはどうか」と提案を受け、制作する運びとなった。
太洋中も制作に参加
紙芝居を作るにあたり、まず観光協会から話を聞いた鈴木さんが脚本と下絵を作成。登場する花や動物を擬人化したり、観光協会の人たちを動物に見立てたり、「とにかく子どもからお年寄りまで楽しめるよう、楽しく微笑ましい物になる工夫をした」と話す。
鈴木さんが作った下地に絵を描いたのは、太洋中学校美術部の生徒たちだ。浜昼顔の植栽に参加し、苗の里親も務めるなどの縁があった同校の鈴木豊校長に話したところ快く承諾し、協力してくれたという。
「せっかく海辺にある学校、こうした取り組みをきっかけにして海岸環境に対する意識が高まれば」と鈴木校長は話している。
「キレイ!」と驚きの声
上演会では、子どもたちの前で観光サポーターが語り手を務めた。すっかり少なくなってしまった浜昼顔を平塚海岸の動物たちが探しに行き、みんなの力で群生を蘇らせるという実話に基づいたファンタジーの物語。子どもたちは「面白かった」「花は家に咲いてるけど名前は知らなかった」と、感想を口にした。
また紙芝居終了後、浜昼顔の蘇った海岸の写真を見て「きれい!」と口を揃えて驚く子どもたち。「紙芝居を通して、海をキレイにしようという気持ちが子どもたちに根付いてくれれば」と福井さんは話す。
同協会では今後、海岸エリアの子どもや高齢者に向けての上演会を行っていくほか、中学生ボランティアの語り手募集など取り組みを広げていく予定だ。
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