「家で遊ぶよりサッカーが好き」
ロンドン五輪の銀メダルに続き、20才以下ワールドカップでも3位に入賞するなど、すっかり市民権を得た女子サッカー。市内唯一の女子小学生チーム「FC平塚YG」でも、次代のなでしこを夢見る少女たちが笑顔でボールを追いかけている。
残暑の続く9月の土曜日。少し大きめのユニフォームを身にまとった少女たちがグラウンドに立ち、コーチの指導に耳を傾ける。汗のにじんだ顔は、日に焼けて真っ赤だ。
「FC平塚YG(やましたガールズ)」は、市内唯一の少女サッカーチームとして1995年に設立した。現在は小学校2年生から6年生までの9人が所属し、学年に関わらず全員が同じ練習をこなす。チームを指揮する滝口泰正監督は「女の子だからといって、特別なことは一切ありません」といい、母体チームのFC山下と別練習とはいえ、男子と変わらない指導を心がけている。
横山玲奈さん(山下小5年)と城田瑠衣さん(同4年)は「家の中で遊ぶよりもサッカーのほうが楽しい」と口を揃える。
横山さんが加入したのは今年1月。経験は最も浅いが「練習は暑くて大変だけど、試合が楽しみ。体育の授業でサッカーをするときは、男子には絶対負けたくない」と話し、中学校でもサッカーを続けたいという。1年生からサッカーを始めた城田さんは「大野(忍)選手と川澄(奈穂美)選手が好き。なでしこに入って、フォワードをやりたい」と、嬉しそうに夢を語る。
山下小学区の少女のみで構成されていた時期もあったが、加入者の減少を受け、学区外からも希望者を受け入れるようになった。
今でも、11人で試合を行うには2人足りない。月1回ほど行う市外チームとの招待試合には、市内の他チームに所属する女子選手と合同で参加しなければならない状況という。
それでも、2年前から始まった「湘南地区少女リーグ」では2連覇を達成した。高学年の選手が主体だった以前と比べ、経験が浅く低学年も多いため3連覇は難しいが「試合に勝て、ということは言わないようにしています。中学校に進んでサッカーを続けたとき、基本となる技術を教えたい」と、滝口監督は日々の練習を大切にしている。
10月13日には、FC山下主催の少女ビーチサッカー大会が、湘南ひらつかビーチパークで行われる。他チームとの試合を通じた交流も、少女たちにはかけがえのない楽しみの1つだ。
チームに関する問い合わせは滝口監督【電話】0463・36・5311。
|
<PR>
平塚版のローカルニュース最新6件
|
|
|
|
|
|
|
<PR>