ウエイトリフティング 自己新で関東Ｖ 大原高２年の野川さん
優勝メダルと賞状を手にする野川さん
ウエイトリフティングを始めて２年弱。部員は１人。初めて出場した大会では、一度もバーベルを持ち上げることができずに「記録なし」に終わった。
「ゼロからのスタートでした」と苦笑いしながらも、誇らしげにメダルと賞状を手にする野川明寛さん。19日に茨城県で行われた「第28回関東高等学校ウエイトリフティング競技選抜大会」男子77kg級に出場し、スナッチで自己ベストとなる１００kg、ジャークで自己タイの１１５kgを記録して優勝した。トータル２１５kgで、昨年８月のインターハイでの自身の記録を、23kgも上回った。
飛躍的に力がついた要因について、顧問の井上正美先生は「体重を増やしたことでは」と話す。食べる量を多くするようアドバイスし、８月時点よりも４〜５kg増えた。着実に増加する体重に比例するように、記録もどんどん伸びていったという。
他の部員がいない野川さんにとって、同部ＯＢの支えも大きかった。インストラクターとして練習メニューを考え、指導してくれたのだという。「ずっと自分視点だったが、客観的に考えられるようになった」と言い、精神面のコントロールもうまくできるようになった。「初の大会では、油断して記録なしだった。その経験で『心・技・体』というものを実感した」と話し、今大会では油断を自信に変えて取り組んだ。「そこが一番成長できたところだと思っています」。
同校は、２０１４年３月で閉校することが決まっている。「大原高の名を残せたことがうれしい」と野川さん。優勝に驕ることなく、これからもさらなる高みを目指していく。
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