「第14回村井弦斎まつり」実行委員会の実行委員長を務める 坂野 光江さん 小鍋島在住 72歳
弦斎レシピ「なんて斬新」
○…「弦斎のような隠れた偉人が平塚にいたことをもっと多くの市民に知ってもらいたい」。食育の提唱者としても知られ、平塚に居を構えた明治のベストセラー作家・村井弦斎の功績を伝える「第14回村井弦斎まつり」(9月29日開催)にそんな思いを込める。まつりでは、弦斎の暮らしぶりが分かる紙芝居や茶道体験、琴や尺八の演奏などを企画し、「子どもから大人まで家族揃って楽しめる内容になっている」と胸を張る。
○…まつりの目玉イベントに、弦斎の著書『食道楽』に登場するレシピを再現する「弦斎料理教室」を挙げる。毎年好評の企画で、今年は生姜入りのビスケットに挑戦する。「明治時代に、バターや牛乳を使ったお菓子を作るなんて斬新だと思いませんか。弦斎は食に関してとても造詣深い方」と、はつらつと語る。根っからの弦斎ファンで、まつりの運営は開催当初から携わってきた。実行委員長を務めるのは2年目。「今年も多くの来場者に楽しんでもらいたい」と声を弾ませる。
○…生まれは横浜。結婚後に移り住んだ平塚での暮らしは、今年で30年を迎える。3人の子どもを育てた母であり、今では6人の孫にも恵まれた。子育てがひと段落した40代の頃、「食を通じ地域貢献がしたい」と、「平塚市食生活改善推進団体」に入会。公民館での食生活指導や料理教室など家事の合間を縫って精力的に活動をしてきた。今でも現役で、「先日開催した城島公民館での手作りソーセージ教室は、大好評だった」と顔をほころばせる。
○…「これからの孫の成長が何より楽しみ。そのためにも、いつまでも健康で長生きすることが私の目標です」と話す。無農薬の野菜を買い求めたり、減塩メニューや貧血予防のレシピを考案するなど、食事へのこだわりは人一倍。「現代でいう『スローライフ』を実践していた弦斎を見習って、自分と家族の健康を守っていきたい」と優しさを滲ませた。
|
|
|
<PR>
|
|
|
|
|
|