セカンドライフの達人【1】 緻密な竹工芸 大塚政男さん(78)
水車小屋の杉皮葺き屋根、汽車のクランクを始め、数ミリのパーツまで全て竹を使った手作り。オープンカーのフードは丸く、旗は波打つなど硬い竹製とは思えない表現力だ。「竹質を見極めないと、割れてしまうんだ」。60歳で仕事を引退後、七夕祭りで使用された竹で工芸品を作り始めた。
「昔は物がなかったし、作るのが好きだから」。5歳頃から竹で物を作っていた。機関車、御所車など作品の図面は自分で起こし、1年寝かせた竹から、使う箇所に合わせて切り出す。展覧会など開いたことはなく、友人から「もったいない」と言われることもある。
絵やテニスにも親しむ大塚さん。使用する知人宅のテニスコートを一人で整備するなど、奥様いわく「自分でやらなきゃ気が済まない性格」。ご本人は「孫にはうるさがられるかもしれないけど、趣味も勉強もやるなら他人に認められるまでやり遂げろと言うんです」と笑った。
第2の人生で趣味を楽しむシニアを取り上げる新コーナー。元気な心身と経験をいかし、いきいき活動する人を紹介していきます。
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