タウンレポート 新規起業者に市の「お墨付き」 フレッシュビジネス認定コンペ 2社決まる
趣味が高じて事業化も
市は、新規起業者の技術や商品、サービスなどの事業計画を審査する「Hiratsukaフレッシュビジネス認定コンペティション」の認定企業2社を決定した。認定を受けた企業は、奨励金や専門家による経営支援などを受けながら事業計画の展開を図っていく。
認定されたのは、ラッキーソフト(宝町・三田村勉代表取締役)が開発した歩行者・運転者の交通安全シミュレータと、湘南テラコッタ工房(田村)を立ち上げた近藤正志さんの高山植物用植木鉢「狭間(はざま)寸胴鉢」の販売に関する事業計画。
ラッキーソフトは2012年に開業し、鉄道会社が使用する教育訓練システムの受託開発や高齢者向けのレクリエーションゲーム製作などを手掛けている。交通安全シミュレータはこれらの技術を活用したもので、3DCGで映し出されたモニター上で歩行者、ドライバー双方の立場から交通事故をシミュレーションし、危険予測や事故後の対処方法を学べるという。
三田村社長は「さまざまな状況を疑似体験できるものを提案し、安全な社会の構築に役立ててもらえたら」と話し、自動車教習所や警察、保険会社、タクシー会社などへ製品を売り込む予定だ。
湘南テラコッタ工房の近藤正志さんは、自身も愛好している高山植物栽培を多くの人に楽しんでもらおうと、鉢内の温度を低温に保てる専用鉢を開発した。
鉢の側面に開けた穴と底面の面積を広く取れる寸胴形状が特徴で、高い通気性と細菌の繁殖抑制が見込めるという。厚みは一般的な鉢の3倍以上あり、「特殊構造のため多くの水分を含み、気化熱で高い冷却効果を得られる」と近藤さん。市内の陶芸教室で学んだ技術を生かし、一つひとつ手作りで生産している。
今後は園芸店や展示会、インターネットなどで販路開拓を目指す。価格は1個1700円〜。
同コンペティションは、会社を設立して間もない事業者や起業を目指す人のビジネスプランを評価することを目的に、市が今年度から取り組んでいる。市が認定した事業には1件30万円の奨励金が交付されるほか、専門家による経営支援や融資制度の審査免除といった優遇策が利用できる。昨年12月20日から今年1月15日の募集期間中に8件の応募があった。
3月13日、市美術館で認定式が行われ、落合克宏市長が両社に認定証を手渡した。落合市長は「創業を目指す人への支援策を整え、サポートを始めている。アイデアをビジネスにつなげ、起業をしやすいまちに向けて取り組んでいきたい」と話した。
|
<PR>
|
|
|
|
|
|
|
<PR>