さまざまな障害を持った人たちが、絵画やアクセサリー、陶芸製作など、好きなことや得意なことを仕事にすることを目指し活動する福祉施設「studioCOOCA(スタジオクーカ)」(関根幹司社長)が昨年11月、展示スペースとカフェを併設した「GALLERY COOCA&CAFE」を明石町にオープンさせた。
何匹ものイルカがぐるぐると泳ぐ絵画や、段ボールでつくられた熊手などが来店客を迎える。利用者の作品が展示、販売されている「GALLERY COOCA」施設長の北澤桃子さんは、「一般的な福祉施設の作業が苦手という人もいる。ここでは好きなことをして、それを仕事にできないかを考えていきます」と黙々と製作に取り組む利用者たちを前に微笑む。
施設を支えるスタッフには美術系大学出身者も多く、利用者の作品をマグカップやポーチなどに製品化。商品が売れることで利用者に工賃が入る仕組みだ。「アートを仕事にすることで、活動や製品の幅が広がり、社会に対して自分のメッセージを発信することができます」と北澤さん。一人ひとりの個性が際立つ作品を前に「驚くほどの集中力を発揮して細かい描写や色彩を描いたりする。障害があるからクオリティーが損なわれるということはない」と話す。
カフェ併設で親しみやすく
併設されたカフェのメニューも個性的だ。「ダチョードッグ」や「不愉快ポップコーン」など、思わず名づけの真相を聞きたくなる品名が連なる。利用者の「あのちゃん」がサンドイッチを頬張ろうとしているポスターは施設内でも話題に。「メニューの会議も利用者のみんなと行った。特にあのちゃんは、サンドイッチ開発時に生き生きと発言していて、イメージガールに任命しました」。具材を薄く切るのが苦手という彼女だが、それもメニューの個性として厚切りベーコンが売りのサンドイッチに仕上がっている。「カフェを設置して来店の敷居が低くなれば。作品が売れることが工賃につながると意識しているので、お客さんと接する機会があるのも嬉しいようです」と話していた。
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