平塚工科高 連覇のバトン 後輩へ ソーラーカーレースで総合優勝
平塚工科高校社会部(菅野忠一顧問)のソーラーカーチームが、5日と6日に鈴鹿サーキット(三重県)で開かれたソーラーカーレース鈴鹿2016で総合優勝を果たした。社会人や大学生が出場するクラスで6連覇、18歳以下のクラスは7連覇を達成。連覇のバトンを来年に繋げた。
レースは太陽光パネルとバッテリーを搭載した車両を用いて、全長5・8Kmのコースを走行する。初日の予選で速さを競い、2日目の本戦は、4時間の周回数によって順位を争った。同校社会部は本戦で45周を走り切り、18歳以下のエンジョイクラスI、社会人や大学生が出場するエンジョイクラスIIから出走した全30台のトップに立った。
同部の車両は空気抵抗の少ないイモムシ型のデザインと軽量フレームが特徴で、最高時速は97Kmに到達する。市内企業や奉仕団体からの寄付、援助を受けながら、パネルや部品を交換するなどして9年前から受け継がれている。「平工の強さは車両にある」と睨んだライバルたちが、今回からイモムシ型のデザインを取り入れるほどで、レース前から同部は厳しくマークされていた。
そんな中で迎えた予選。猛暑による路面温度の上昇で、消耗していくタイヤに気遣いながらドライバーの葛城達也さん(2年)が攻めの走りでチームに勢いをつけて全体の4位で通過。本戦では、3年の西山幸宏さんと長谷川健太さんが2時間ずつハンドルを握り、決められたペースを守りながら周回を重ねた。2位の大学生チーム「和歌山大学ソーラーカーレースプロジェクト」と同じ45周だったが、タイムで4分以上の差をつけチェッカーフラッグを浴びた。
部長の阿曽大樹さん(3年)は「連覇の記録を途切らせたくなかった。優勝できてうれしい」と喜び、「バッテリーを含む、車両に関する蓄積したデータが我々の強さ」と胸を張った。菅野顧問は「レース前の車両整備から生徒が自発的に働いてくれて頼もしく立派だった」と称えていた。
同部は約20年前に富士山清掃などの環境保護を主体に創部。「工業高校だからモノづくりでエコに取り組もう」とソーラーカーレースに挑戦。2008年に同レース初出場で準優勝、2010年にエンジョイクラスIで初優勝した。現在、20人が在籍している。
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