平塚江南高校の同窓会長に就任した 荒井 寿一(じゅいち)さん 荒井商事(株)会長 63歳
100周年へ母校愛の旗振る
○…「卒業生には平塚のみならず、全国で活躍している方がいます。同窓生という親しみの輪を広げていきたい」と物腰柔らかに語る。母校の平塚江南高校は2021年に創立100周年を迎える。「100周年は同窓生の協力を募る良いキーワード。学校と相談しながら記念事業の準備を進める一方、同窓会奨学金制度のような、在学生が卒業して良かったと思えるような継続的な仕組みも検討できれば」と意気込む。
○…市内創業の荒井商事の会長を務め、地元経営者としての意識は強い。1920年に米殻卸売からスタートした事業は食品の卸売や小売をはじめ、ポルトガルでのマグロ定置網漁など海外にも展開。現在の主力事業である中古車オークションでは全国5カ所に会場を持ち、建機や農機といった特殊車両分野で世界有数の取引数を誇る。「地域密着の姿勢、地元からの信用があってこそ商売を広げられる。このまちに貢献できることを探しながら、今後も人との付き合い、信頼関係を大切にしていきたい」と地域への思いを語る。
○…慶応大学卒業後、ドイツ文学を学びにスイスへと留学した。文学のみならず、芸術分野では絵画や能楽、俳句にも造詣が深い。10年前に出会った俳句は「言葉をそぎ落としながら、17文字の中に文字以上の世界が広がる。四季の変化にも敏感になりました」とにっこり。1歳になったばかりの初孫の句を詠むなど、生活の一部となっている。
○…「商店街には子供の頃から知っている店がありますから、たまに顔を出してお喋りをする。地元ならではですよね」と生まれ育った土地に住み続けられる幸福感を噛みしめる。同窓会長を引き受けたのも「地元に恩返しをしないといけない年回りになってきた」という責任感からだ。「江南高校を卒業したという誇りを持てるような活動をしていきたい」。母校100周年に向け、卒業生の絆を固めていくつもりだ。
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