平塚警察署管内で、振り込め詐欺の被害件数が急増している。オレオレ詐欺や還付金詐欺のほか新手口も横行しており、同署は市民に注意を呼び掛けている。
同署によると、今年の被害件数は9月15日現在で33件、被害額は約5170万円に上る。昨年同期間と比べて被害額は下回ったものの、13件増加した。
中でも増加しているのが、「オレオレ詐欺」。息子や孫などの親族を装い「緊急のお金が必要になった」とうその電話をかけ、銀行窓口やATMで現金を振り込ませるケースだ。9月15日時点で29件の被害があり、昨年同期間の被害件数(12件)を、2・4倍上回っている。
また、自治体職員らを装って「払い過ぎた保険料の一部が戻ってくる」などとうその電話をかけてだまし取る「還付金詐欺」は昨年に比べ減っているものの、同署は依然、警戒を呼び掛けている。
被害件数は増加したが被害額は減少したことについて平塚署は「無人ATMの利用や手口の悪質化で件数が増えたが、金融機関での高額引き出し時に行う声掛けが奏功した」と分析。銀行やコンビニエンスストアのATMに警察官を派遣するなど対抗策を講じている。
キャッシュカード狙う新手口「手交付型」増加
近年では「キャッシュカード手交付型」と呼ばれる新たな手口が増加、被害者をATMなど金融機関へと連れ出さず、犯人が自宅までカードを取りに来る犯行が相次いでいる。
手交付型の手口は、警察官や銀行協会の職員を名乗る犯人が「あなたのキャッシュカードが不正に利用されている。確認の手続きにはキャッシュカードが必要なので、受け取るために近くの職員を向かわせる」と言葉巧みに被害者をだまし、カードと暗証番号を奪うもの。平塚警察署によると、被害者がATMで現金を引き出したり、送金手続きしたりする必要がないため、発覚しにくいという。
同署は「警察は通報を受けなければ動くことができない。不審な電話があった時点で、まずは警察に電話をしてほしい」と呼びかけ、「公的機関が『返金がある』や『還付金がある』と電話することはありえない。すぐに詐欺だと疑ってほしい」と話している。
問い合わせは、同署【電話】0463・31・0110へ。
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