東京大学生産技術研究所は18日、ひらつかタマ三郎漁港(平塚新港)付近の沖合で、海面の波エネルギーを利用して走る小型船の実証実験を行った。
小型船は全長3・3m、幅2・1m。同研究所の北澤大輔准教授の研究室と技術コンサルタント会社が共同で2015年に開発した。
船底左右に付けたフロートが、波に合わせて上下運動することで発電しながら進む船で、燃料消費を約3割削減する効果を見込む。また乗り心地の向上として電力で動く制御装置を取り付け、操縦席(キャビン)の揺れを4分の1に軽減。同研究所では、エネルギー消費の削減が求められている漁船や洋上での作業船などへの応用を検討している。
昨年2月に山口県で初実験を行い、2回目は平塚市が誘致。地元漁業関係者らも協力し、実験船を平塚沖へ曳航(えいこう)した。今回は主にキャビンの揺れに焦点を絞り、水平を保つために新しく取り付けた傾斜計で海勢制御を確認した。
北澤准教授は「一定の成果は見られたと思う」とし、「2、3年後の実用化と今ある漁船に取り付ける方法を考えていきたい」と話していた。
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