平塚市出身で高根在住のプロテニス選手・一藤木(いっとうぎ)良平さん(24)率いる「ワールド航空サービス」(東京都千代田区)チームが、10月に広島県で実施された「第31回全国実業団対抗テニストーナメント」に参戦、大会初出場ながら全国5位の躍進を遂げた。
大会には、全国の予選大会などを勝ち抜いた全17チームが出場。プロやアマチュア選手が同じ土俵で競い合い、「実業団日本一」を賭けてしのぎを削った。
9月の関東大会で3位入賞を果たし、創部12年にして初の全国の切符を手中にした同チーム。「山場だった」と語る「伊勢久」(愛知県)との初戦で、一藤木さんはシングルス2番手で参戦。「全国大会は緊張した」と1セットを落とすも、持ち前のパワーで巻き返しを図り相手を撃破、チームもストレート勝ちを収めた。
続く準々決勝では、九州の強豪・九州電力(福岡県)と対戦。シングルスで相手選手に苦しめられ、ダブルスで逆転を狙おうと画策した一藤木さんだったが、セットカウント2対0で苦杯をなめた。「シングルス1番手は大将クラスなので、負けると厳しくなる。悔しい試合内容だった」
5〜8位決定戦でもチームは躍進を遂げ、全国5位に輝いた。「準々決での敗退は悔しいが、その後はチームも落ち着いて普段通りに試合に臨めて良かった」と試合を振り返った。
大会を終え、一藤木さんは「初めての全国大会で上位に食い込めて良かった」と手ごたえをつかみ、「今後は鍛錬を重ね、トップクラスである日本リーグ出場を目指して頑張りたい」と意気込みを見せていた。
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プロ選手として活躍する一方で、指導者としての顔も持つ一藤木さん。今年9月には「大好きな地元からテニス選手を輩出したい」と、本拠地だった静岡県熱海市のテニスクラブから平塚市に拠点を移動。現在は週3回、市内を中心にレッスンを実施している。
プロコーチの父・浩恭さん(56)や兄でプロ選手の貴大さん(28)といった「テニス一家」に育ち、3歳からテニスに携わってきたからこそ、指導時には「純粋にプレーを楽しむ気持ちを大切にしている」という一藤木さん。「スポーツは人生を豊かにしてくれるもの。勝つことにだけにこだわるのではなく、テニスを通じて人生をより深く考えてもらうきっかけを作っていきたい」と話していた。
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